＊LOVE(killer) ページ8
ゴンッと鈍い音が狭い室内に響く。頭が痛い。殴られた部分から血が出ているのが分かる。そんな私を気遣う様子もなく、彼は髪の毛を乱暴に掴むと思いきり引っ張った。痛みと恐怖で涙がボロボロと溢れる。呼吸も上手くできない。
「なぁA、どうして俺が怒ってるか分かるよな？」
そう言い彼は私の首にナイフを添える。少しでも間違った回答をすると首を切り落とされる。そう思った私はあ、う…と、言葉にならない声しか出ない。そんな私にイライラしたのか、不機嫌な顔でため息をつく。
「じゃあ俺が教えてやる…どうして逃げ出したりしたんだ？」
今度は殴られた部分を壁に押し付けられた。ビリビリとした鈍痛がはしる。
「俺はAが嫌だって言った足枷も首輪も手錠も、全部外してやっただろ？飯も毎日やってるし外に行きたいなんて言ったら着いて行ってやるし、風呂だってベッドだってトイレだって、何もかも用意してる…それの何が不満なんだ？」
首に添えられたナイフがさっと引き抜かれる。少し切れたようで、少量の血が私の首を伝っていく。
「やっぱり逃げられないように足を切り落とすか？」
Aの嫌がる事はしたくないんだけどなぁ。そう言いつつもウキウキとした様子でチェーンソーや斧や鎌等、様々な凶器を手に持っていく。
「どれがいい？好きなの選んで良いよ！」
さっきのドスの聞いた低い声ではなく、無邪気な子どものような声に変わる。この異様な雰囲気には不釣り合いなその声に体の震えが止まらない。
「ご、ごめんなさ…ごめんなさい…」
下を向いて頭を手で隠すようにして蹲り、何度も何度も震えた声でごめんなさいと言う。ガタガタと震え、ボロボロになった体を何かに包み込まれる。
「悪いことしたって分かってくれたらいいんだ、ごめんよA」
慈しむように背中を撫でられ、体をボロボロにしてきたのが彼だということを忘れ思いきり抱きつく。
「僕、Aの嫌な事はしないって約束したのにな」
慈しむように撫でてくれた手が背中から離れ、彼の体も私から離れる。その事に少し悲しくなった気がする。
「今から手当てしよう。僕は道具を持ってくるけど、大人しく待てる？」
柔らかい笑みを浮かべる彼に、私も笑顔でうんと返事をする。足を切られなかった安堵感からか、少し眠たくなってきた。
「寝てても良いよ」
彼がベッドまで運んでくれて、頭を撫でてくれる。明日は、彼と少しでも普通に過ごせるだろうか。そう思いつつ私は眠りについた。
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fenon(プロフ) - 自分がfell推しだから分かったかもしれないんだけど、首にある何かって……首輪j((殴 (2020年6月15日 0時) (
レス) id: 8dce9856e7 (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - 御薬袋さん» コメントありがとうございます！恐る恐る確認してみたら普通に番号ミスしてました…教えてくださりありがとうございました！ (2018年2月21日 20時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
御薬袋 - 楽しく見させて貰っています！ あの、日常？6と7？が見当たらないのですが、 (2018年2月20日 7時) (レス) id: 1fea4285a1 (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - Bonetrousleさん» いえいえ！こちらこそ三回もリクエストしてくださってありがとうございます！ネタに困りかけていたので助かりました！遅くなりましたが更新させてもらいました！ (2018年2月7日 22時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - 調理済みのいかやきｻｧﾝさん» いえいえ！こちらこそリクエストありがとうございました！ありがとうございました！ありがとうございました！あ((ry (2018年2月7日 16時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YO!LO! | 作成日時：2018年1月7日 2時
