339.小さなヤキモチ ページ6
それからオレは招待客への対応やら雑務やらに追われ、やっとの思いで部屋に戻って来れたのは日付を跨ぐ頃だった。
「ただいま…。」
疲れのせいか少しげんなりしてドアを開けると、こんな遅い時間にもかかわらずAが嬉しそうに駆け寄ってきた。
「エンマくん。お帰りなさい。」
「おぅ、ただいま。――ってお前、まだ起きてたのか?」
するとAはキョトンとした後、にっこりと笑った。
「旦那様がまだ働いているのに私が寝ている訳にはいかないでしょ?…というのは建前で。――本当はなんだか落ち着かなくて眠れなかったの。」
それからAはオレの手を引いて歩き出す。
そして部屋の奥に置かれた贈り物の山まで連れてくると、ようやくオレの方へ振り返った。
「見て見て。みんなからお祝いの品がこんなに沢山届いたの。みんなエンマくんの事、大切に思ってくれているのね。」
オレがその前にしゃがみ込んで贈り物を一つ手に取ると、それはフリューゲルユンカーからのものだった。
そしてその隣に置かれていたのは、鬼一族の三姉妹と温羅大将から、そしてその隣はあやとり様からのものだった。
(これはオレにじゃなくて全部Aへの贈り物じゃねぇかよ。)
オレが少しムッとして立ち上がるとニコニコと笑うAと目が合った。
「ん?なに?」
「…いや。なんでも。」
オレへの贈り物だと信じ、自分の事のように喜んでいるAを前にしてオレもつられて笑顔を返す。
皆から慕われているのは明らかにAの方なのに、オレの事を一番に考えてくれているAの気持ちが嬉しかった。
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湖月さくら(プロフ) - ひな さん» ひな様。はじめまして。ご覧いただきましてありがとうございます。私もエンマ大王様大好きです!格好可愛いエンマ大王様を目指してがんばりますのでこれからもよろしくお願いします。 (2017年3月18日 12時) (レス) id: f0b6964fc9 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - エンマ大王様はとてもかっこいいエンマ大王様大好き (2017年3月18日 9時) (レス) id: 0ba4824092 (このIDを非表示/違反報告)
湖月さくら(プロフ) - イナホ×千尋さん» イナホ×千尋様。そうですね。子育てに追われる二人もまた見てみたいですね。素敵な未来となりますように。 (2016年10月29日 10時) (レス) id: e16ea53643 (このIDを非表示/違反報告)
イナホ×千尋 - あーっ、二人の子供がどんなに可愛いのか!と想像してしまう小学5年w (2016年10月27日 16時) (レス) id: f1998988fc (このIDを非表示/違反報告)
湖月さくら(プロフ) - 桜坂さん» 桜坂さん。リア充とはなるほど。(笑)平和な二人は描いてて楽しいです。ありがとうございました。 (2016年10月8日 2時) (レス) id: e16ea53643 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湖月さくら | 作成日時:2016年9月29日 2時