266.奥に潜む思惑 ページ15
「その御方は多分、鬼一族の長、温羅大将の娘、呉葉様、鈴鹿様、橋姫様でしょう。」
ぬらりの言葉にAの背中がピクリと揺れる。
「今朝方、温羅大将がお越しになり、契進の儀の実施を進言なさいました。」
Aはやっとこちらを向くとぬらりに向かって尋ねた。
「契進の儀?」
「はい。元来、エンマ大王妃を決める際に用いられていた儀式の一つで、大王妃候補が互いの力を発揮し、その実力を見せる場となっております。その過酷さから、先代エンマ大王様が一度は廃止なさいましたが、この度エンマ大王様がその儀を執り行うと宣言致しました。」
「まさか…。そのようなことが…!?」
ぬらりの言葉を聞いて、同じ部屋にいた女官長は絶句する。
そして同じく、部屋にいたイキジビキが静かに口を開いた。
「つまり、温羅大将の娘三人とA様とで対決する、という事ですかな。」
「そう…なりますね。」
はぁ、と重苦しい溜息を漏らしながら、ぬらりは更に続けた。
「温羅大将の今回の目的は、A様の大王妃候補からの失脚でしょう。あわよくば、自分の娘を大王妃に…との思惑もあるのでしょうが…。」
それからぬらりは厳しい目つきでAを見据えた。
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湖月さくら(プロフ) - ベリーさん» ベリー様。嬉しいお言葉、本当にありがとうございます!いえいえ、そんな…。私なんてまだまだへなちょこなんです。これからもどうぞ応援してくださると嬉しいです♪頑張りますね。 (2016年7月19日 2時) (携帯から) (レス) id: 1d11343d74 (このIDを非表示/違反報告)
ベリー - さくら様の作品、拝見させて貰っています。さくら様はいつもご丁寧で、とても優しい作者様だと思っています。これからも更新、頑張ってください。応援しております!長文失礼しました。 (2016年7月18日 5時) (レス) id: f3f123ed94 (このIDを非表示/違反報告)
湖月さくら(プロフ) - siriさん» siri様。1から読んでくださってありがとうございます!よい作品だなんて嬉しいです♪楽しんで頂けるように精一杯頑張ります。どうぞよろしくお願いします。 (2016年7月11日 2時) (携帯から) (レス) id: 1d11343d74 (このIDを非表示/違反報告)
siri - 一から全て読ませていただきました!とても良い作品だと、思います。これからも更新頑張ってくださいね♪ (2016年7月10日 11時) (レス) id: 3ad9e7bd58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湖月さくら | 作成日時:2016年6月29日 2時