遠キョリ恋愛２【五条悟】

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顔は悟くんなのに、中身は傑くん。
顔は傑くんなのに、中身は悟くん。





『ちょっと頭が混乱してきた』





悟くん(顔も声も傑くん)が私の肩に顎を乗せながら「そういえば傑と間接キスしたって聞いたけど」といつもの距離感で言ってくる。これほんとに悟くんなんだよね！？





『…ん？待って、なんの話？』

「呪霊玉舐めたんだろ」

『えっあれ間接キスになるの？』

「俺のキスは拒否ったのに」

『だって呪霊味のキスなんて…』





と、言いながら少し横を向けば傑くんの顔。
……待ってほんとに落ち着かない！！構図的には傑くんといちゃついてる私を悟くんが眺めてるみたいになってて意味わかんない！！






『あの、近い』

「は？」

『傑くん近い！』

「傑じゃねーし」





そう言って少し拗ねた顔をする悟くん。
顔は傑くんだからちょっとおもしろい。





「悟、Aが困ってるだろう」





傑くん(顔も声も悟くん)が緩く微笑んで私を見る。……危ない、ドキッとした。だって顔が悟くんなんだもん。





「へぇ。Aにそんな目で見てもらえる日がくるなんてね」

『その顔で見られると困る』

「ほら、Aの好きな悟の顔だよー。こっちおいでー」

『ねっ猫じゃないんだから…！』





にこにこ笑って両手を広げる悟く……いや傑くん。悟くんじゃないってわかってるけどでもやっぱり顔に騙されちゃう！！顔だけで悟くんのこと好きになったわけじゃないのに！！






そんなことを考えていると「やめろ傑」と声が聞こえて悟くんが後ろから私を抱きしめた。悟くん……なんだけど、声も匂いも何もかも違うから傑くんに抱きしめられてるようにしか思えない。

慌ててその腕から抜け出すと、悟くんの少し驚いた顔が見えた。





『わー！ちがうの！ごめん！やだもう混乱する！』





硝子に泣きつけば、よしよしと頭を撫でてくれた。



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