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教室での五条くんを思い出しながら、硝子と2人で廊下を歩く。
『五条くんって、あんな顔するんだね。顔っていうかなんかこう……纏う空気みたいな』
「あれは隠しきれてなかったねー」
あんな顔を見てしまったら自惚れてしまう。もしかして五条くん……なんて、そんな訳ないか。
そのとき急に頭がズキズキと痛みだした。立っていられない程の激痛でその場にしゃがみこむ。
同時にあの日、私が街で倒れたときの映像が頭に直接流れ込んでくる。直哉だ……直哉に会ったんだ、私。それで……。
頭を押さえて痛みに耐えていると、硝子が心配そうに顔を覗き込んできた。
「Aどうしたの?大丈夫?」
『っ………』
痛みが治まったとき、ぜんぶ思い出していた。
悟くんを好きなこと。悟くんを忘れていたこと。
ぜんぶぜんぶ思い出した。
『硝子!!悟くんに会いたい!!』
顔を上げて硝子を見れば、一瞬驚いたような顔をして、だけどすぐに笑って頭を撫でてくれた。
「五条まだ教室にいると思うよ」
『行ってくる!!』
悟くんに会いたくて、走り出す。
悟くんに会いたい。触れたい。
抱きしめてもらいたい。
勢いよく飛び込んだ教室には、今まさにどこかへ行こうとしていた悟くんがいた。驚いたように私を見ている。けど、私の言葉を待ってくれているのがわかる。
『さっ……悟くん!』
嬉しさを隠しきれずにその名前を呼ぶ。
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りんごあめ(プロフ) - むーこさん» むーこ様ありがとうございます!作者の願望と妄想を詰め込んであるのでキュンキュンしていただけて嬉しいです🥺💓 (2月5日 17時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - 最高すぎます。。。クッション持って悶えちゃいました。。。キュンキュンが止まらなかったです!(≧∀≦) (2月5日 16時) (レス) @page47 id: 612ac16389 (このIDを非表示/違反報告)
コーンクリームコロッケ(プロフ) - 最高最高最高~~~~~!宣伝させてください笑私の夢小説も見て欲しいですーーー!心黒模様っていう伏黒恵の小説書いてるので、良かったら……(殴) (12月4日 16時) (レス) id: 45395c9c17 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - コーンクリームコロッケさん» ありがとうございます!!私も自分で書いていてニヤけが止まりませんでした🤣笑笑 (12月4日 12時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
コーンクリームコロッケ(プロフ) - うん…………ニヤけが止まりません笑笑笑笑 (12月4日 7時) (レス) @page4 id: 45395c9c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんごあめ | 作成日時:2023年12月3日 14時