遠キョリ恋愛２【五条悟】

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硝子side





Aの姿が見当たらない。電話も繋がらない。かすかに感じる呪力を追って来てみたら、路地裏で倒れているAを見つけた。





外傷はなかったからすぐに補助監督を呼んで、Aを高専へと連れ帰る。
医務室のベッドで眠るAを見つめていると、そこに夏油も駆け付けた。任務に出ている五条からは、もうすぐ着くと連絡があったところだ。





「硝子、何があったんだ？」

「わからない。私が見つけたときにはもう意識がなかった」





夏油と話しているとAの指先が微かに動いて、ゆっくりと目を開けた。





『硝子…？傑くんも………あれ？私どうしたんだっけ？』

「A、何があったの？」

『覚えてない、けど…何もなかった気がする。頭いたぁ』





頭痛以外には特に何もないらしく、いつもと変わらない様子だった。じゃあなんであんなところで気を失ってたんだろうと、起き上がるAの背中を支えながら考える。





『ごめんね心配かけちゃって』

「いいよ、無事だったんだから。五条ももうすぐ着くって」





五条の名前を出したとき、少しの違和感を感じた気がした。



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