遠キョリ恋愛２【五条悟】

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「Aは五条のどこに惚れたの？」





いつものように買い物を楽しんだあと、硝子が突然そんなことを聞いてきた。





『えっ聞いてくれる！？』

「……やっぱやめとく。忘れて」

『なんでよ聞いてよー』

「ちょっと煙草吸ってくる」

『あっ逃げたな！？』





話が長くなりそうと勘づいたのか、硝子は喫煙所の方へと向かった。買い物付き合ってくれたお礼にスタバでも買ってこようかな。





信号待ちで足を止め、悟くんを好きになった日のことを思い出す。あれから半年あっという間だったなぁ。

初めてだった。私の未来も、心も、全部あげたいって思えた人。こんなの激重すぎて悟くんには言えないけど。





そんなことを考えながら歩いていると突然誰かに腕を掴まれた。そのまますぐ傍の路地裏に連れ込まれ、壁に背中を打ち付ける。





痛みに耐えて目の前の人物を見上げた。その見下すような視線、忘れかけていた記憶が一瞬で蘇る。





『……直哉』





緩く上げられた口元。掴まれている手首にぐっと力が込められた気がした。





「久しぶりやなAちゃん」




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