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運び込みは順調に進み、途中で合流してきた畠中千葉、そして榎木さんに重たいものを任せ、私とひよりちゃんで小物を運んでから荷物整理を始める。
大きな家電などは午前中のうちに業者さんが運んでくれていたので楽ではあるが、残りのものを自分たちでマンションの上の階まで運ぶのはやはり一苦労であった。
「…祐さんと千葉さんがバテてる」
ひーっと半分引き気味のひよりちゃんを見て二人に飲み物を差し出すと、美味しそうに飲んでくれた。
「…榎木さん」
「サボってないです」
「右手のスマホで何してるんですか」
「ちょっとトランプのカードが僕を呼んでて」
めっちゃソリティア開いとるやんとお叱りモードへ静かに入る。
「……なんか、あれですね、お似合いですね、二人とも。」
「ひよりちゃんにもそう見えてるなら、大丈夫じゃない?」
「……つか、俺らちょっとした痴話喧嘩見せられてる?」
「千葉さん今気が付きました?」
「ナイスー」
「祐さん黙ってて。ごめん相田さん、今気がついた。」
「節菜さんから話は聞いてましたけど、まさか本当に榎木さんと節菜さんのこんな会話が聞けるとは…」
「そこ三人!口じゃなくて手を動かす!」
「「「はい!!!」」」
「……鬼だ」
「祐は後でゴミ捨て追加ね!」
「やっぱ鬼やんけ!!」
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作者名:東城つばさ | 作成日時:2021年7月24日 0時