ep.38 ページ46
勘久郎様がいなくなった後、しばらくの間、二人とも口を開かなかった
…ものすごく気まずい
「天馬、やっぱりみたらし団子買って来たんだ。
一日で食べたら栄養偏っちゃうよ？倒れても知らないからね。」
この状況を打破するべく、なるべく明るい声を心がけて天馬に声をかけた
あえて、さっきの勘久郎様の言葉はスルーした
ナンパされて泣きそうになりました、なんて天馬に知られたら絶対しつこくからかわれるし
「いつもはもっと食べるぞ？んん？」
驚愕の事実
小さい頃から、天馬がみたらし団子を溺愛しているということは知っていたが、食べる量までは知らなかった
天馬が抱えているみたらし団子の箱は８箱程度
私だったら食べられて３箱までといったところだろうか
恐るべし、天馬のみたらし団子愛
あぁ、いつもの雰囲気に戻って来た
と思っていたのも束の間
「なぁ、美黎。お前本当にナンパされたのか？」
だあぁぁっ！
その話題は忘れて欲しかったのに！
即刻記憶の底に封印するべき黒歴史だから！
どうせ私は普段ケガレと戦ってるくせに、ナンパされただけで涙目になっちゃったダメな陰陽師ですよ！
自覚はあるよ！
だから触れないで！
黙っていると、天馬はそれを肯定を表しているととった様子
「…怖かったか？」
天馬は静かに聞いてくる
てっきり馬鹿にされるとばかり思っていたから、予想外の反応に内心驚きながらもゆっくりうなずく
嘘ついても天馬には何故かすぐばれるから、潔く認める
「そうか…。」
天馬は、溜息をついた
やっぱり呆れられたのだろうか…
「陰陽師のくせに怖いとか言っちゃダメだよね、陰陽師失格って思われても仕方ないよね。」
かっこ悪いとはわかっているけど、取り繕おうと必死になってしまった
天馬は、そんな私を制すると口を開いた
「呆れてるとかじゃないからそこは心配すんな。ん？
俺が言いたいのは…、その…、とりあえず一人にして悪かった！
そんなことになるとは思ってなかったんだ…。」
苦い顔をしながら天馬は言葉を紡ぐ
「いいよ、そんなの。たいしたことじゃないし。」
話を切り上げようとしたが、天馬は目を逸らさない
「これからは怖い思いは絶対にさせない。約束する。」
綺麗な色の瞳が真剣な光を湛えてこちらを見ている
じっと見られていることに得体の知れない気恥ずかしさを感じたが、視線をそらすのもどうかと思ってしばらくにらめっこ状態が続いた
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彩野(プロフ) - 葉桜さん» いいですね…。私は早生まれゆえ、誕生日はまだまだ先だから羨ましいです！ (2017年11月13日 19時) (
レス) id: d41b0db63a (このIDを非表示/違反報告)
葉桜 - 私 お誕生日でもらいました (2017年11月13日 19時) (レス) id: e68b0f2156 (このIDを非表示/違反報告)
彩野(プロフ) - そうなんですか！月曜日に買いに行く予定なんです！超美形…、めっちゃ気になる… (2017年11月4日 21時) (レス) id: d41b0db63a (このIDを非表示/違反報告)
ハロハロ(プロフ) - そういえばこの間出た１３巻の最後の方の次巻予告で無悪が出てきましたね。凄い美形 (2017年11月4日 20時) (レス) id: e0ea4177aa (このIDを非表示/違反報告)
彩野(プロフ) - ライカさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2017年10月25日 18時) (レス) id: d41b0db63a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩野 | 作成日時：2017年8月7日 16時
