ら民町のハロウィン事情〜改〜

32話「暴走と記憶の対価」 ページ32

き「…はぁ、全く意味わからんやつやなぁ…。

しかもこれが終わった後は"記憶がない"んが余計腹立つわぁ…」




『えっ、記憶。無くなっちゃうんですか？』




ら「おう。満月の日の午後の記憶だけな」





そんな都合のいいことがあるの…？



益々疑いたくなってきた。



けど、皆さんがここまで厳重にして言うということは本当なのだろう。



確信もないのに疑うのはよくない……。





レ「このこと問いただそうとしてもほんっとうになんも覚えて無いみたいだし」




コ「俺の魔法で聞きだそうとしても本当に覚えて無いらしいし。

ほんっとうにタチ悪いよねー」





すると皆さん各々の武器の準備などを始めた。



きょーさんはさっきから構えている鎌を。



コンタミさんは大きな杖を。



らっだぁさんはポキポキと指を鳴らし、



レウクラウドさんも周りからコウモリが沢山出ていた。





き「今から俺らでどりみーボコってくるから。

とりまAは俺の布団でも被ってみないようにしとけ」




コ「化け物だから傷はすぐに治るけど血はブシャー！って出るからねぇ。

間違って俺達同士で攻撃しあうこともあるし」




ら「ほんと、仲間割れやめろよー？レウクラウド」




レ「いや去年のはお前が殴ってきた」





そんな会話を横目に私は言われた通り



きょーさんの布団を一枚取ってそれを被る。





『ご、ご健闘をお祈りします…』





そう言って丸く、うずくまった。



それと同時に、急激な眠気が襲ってきた。



さっき、被る前にコンタミさんがこちらに杖を向けていたので、



なんらかの睡眠効果でもかけられたのだろうか。



ただ、今は瞼が重い。



お先に……失礼いたします…。

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