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「そう貴女が綾ちゃんなのね。ユキのお見舞いかな?」
少し迷った後、コクリと綾は頷く。そんな彼女にあらあらと笑みを浮かべる奈々は彼女と目を合わせる為、膝を曲げた。
「そう、そうなのね!貴女が綾ちゃんなのね!!さっ中に入って!」
あ、これ一応つけてね。と子供用の使い捨てマスクを差し出される。一瞬差し出されたマスクを受け取ることに躊躇う仕草を見せるが、綾は小さくお礼を述べ恐る恐る受け取ると装着する。
その時に浮かべた奈々の優しい微笑みは、どこかユキの陽だまりのような笑顔と重なって見え、綾は眩しいものを見るように目を細めたのだった。
***
「お母さん、遅いなぁ」
一方その頃、お部屋でお留守番のユキは体を起こして外を眺めていた。プリン早く食べたいのになぁとユキは頰を膨らまし欠伸を一つ漏らす。
ぼんやりとする意識の中、ふと頭に思い浮かぶはユキの猛アタック攻撃に動じずに遇らう綾の顔。
ユキが綾のことを知ったのは綾に話しかける一週間前のことだ。
その頃のユキはいつもツナのそばにいて、虐めている奴らを蹴散らしていた為、影でツナの
そんなツナを守ることに明け暮れていたとある日、とある噂を耳にしたのだ。
ー雲雀綾が田中君を泣かせたー
田中君と言えばよく男の子をかき集め集団を作ったリーダー格だ。言うなればガキ大将。彼の集団がよくツナを虐めていたので覚えている。
恐らく彼は先生が特別扱いする綾が気にくわなかったのだろう。それで突っかかっていったと思われる。
しかしまさか返り討ちに遭い泣かされるとは……
調子に乗ってるからバチが当たったのだ。
いつの日かあの天狗の鼻をへし折ってやりたいと思っていたユキは噂を聞いて胸の中にあった蟠りがスッと溶けて消えたように感じた。
正義のヒーローだと思うと同時に雲雀綾に対して興味が湧いた。そう最初は興味本位だったのだ。けど彼女を観察してみてわかったことがある。
……彼女は正義のヒーローなんかではない。寧ろ、悪役に近い存在だと。遠目から彼女を見ていたのだが、彼女は他の園児が話しかけられる度、拒絶の姿勢を取っていたのだ。
そのおかげで彼女に話しかける人はいなくなったわけだが……ユキは彼女が拒絶する度に思う。
なんでそんな“寂しい”ことをするのだろう、と。別に彼女を侮辱したわけではない。ただ不思議に思ったのだ。
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作者名:夜野兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時:2018年8月27日 0時