546話です ページ26
第一医療室にて。
消毒液でしっかりと血を落とした後、大きめのガーゼで穴の空いた傷口に張る。その後で備わっている医療道具から包帯を取り出し、しっかりと巻き付けた。
大方の治療を終え私は一呼吸つく。
リボーン先生の見立てによるとツナが負った傷は結構深いらしく、治るのに少し時間がかかるそうだ。
とりあえず今は安静。激しい運動はしない方がいいだろう、とのこと。
ツナは未だ眠っている。ここにツナを連れてきた獄寺さんはリボーン先生に説明をするため、出て行ってしまった。
過去からきた人達は今頃、どうしているだろうか。
多分だがリボーン先生に説明を受けていることだと思う。
「……ユキおば様」
不意に聞こえた声に振り向く。ウィーンと自動ドアが開き、そこにいたのは心配そうな顔をしたヴァレンティーアだった。ルビーのような赤い瞳が不安げに揺れる。
「ヴァレンティーアさん……」
「お隣、いいでしょうか？」
「どうぞ」
「ありがとうございます」
私の隣にパイプ椅子を持ってきたヴァレンティーアはスッと腰を下ろす。暫くの沈黙の後、ヴァレンティーアは訪ねた、ツナおじ様はどうですか？と。
「……思った以上に深いらしいです。でも大丈夫ですよ、激しい運動は避け大人しくしていれば治るらしいですから」
「そうですか。ならよかったです」
ほっと安堵の表情を浮かべるヴァレンティーアに私はとある質問をぶつけてみることにした。
「……ヴァレンティーアさん」
「はい、ユキおば様」
「何故ツナを“おじ様”と呼ぶのですか？」
それは彼女にあった時から思っていた疑問。
何故ツナを“おじ様”と言うのか、そして今、何故私を“おば様”と呼んだのか。ずっと気になっていた。
私の質問にヴァレンティーアは困った顔を浮かべる。私から目をそらし、ツナを見つめた。
「……その質問にはお答えできません」
「何故？」
「口止めされているからです、あるお方に。その方の許可がなければ私からお伝えすることはできません」
「……それは一体、誰です？」
「ユキおば様がよく知っている方ですよ」
私が、よく知っている人？
色々と考えてみるが誰も思いつかなくて首を傾げる私にヴァレンティーアは控えめな笑みを浮かべた。
「時が来れば分かります。ですがユキおば様、驚かないでくださいね？」
「驚くようなことがあるんですか？」
「まあ……人によっては度肝を抜くかもしれません」
……それは一体、どう言うことだろう？
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夜野兎(プロフ) - 藍@315号室さん» 初めまして夜野兎と申します！！わあ、ありがとうございます！！そう言っていただけるととても嬉しいです！！これからもゆっくり更新ですが、宜しければ見ていってください(*´∇｀*)コメントありがとうございました！！ (2020年6月26日 23時) (
レス) id: e2b977e57a (このIDを非表示/違反報告)
藍@315号室(プロフ) - はじめまして。久しぶりにこのシリーズを読みました！本当に最高です！続きも楽しみにしてます。 (2020年6月26日 20時) (レス) id: 587d339074 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - 悠さん» そう言ってくださるととても嬉しいです！！これからもかなりゆっくり更新ですが楽しんでいただけると幸いです！コメントありがとうございました！！ (2020年5月27日 20時) (レス) id: 6fda6574a9 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - このシリーズ楽しみにしてます！ (2020年5月27日 8時) (レス) id: 985e15984a (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - 春風さん» コメント、ありがとうございます！！そう言っていただけるととても嬉しいです！！ゆっくり更新ですが、楽しんでいただけると幸いです(*´∀｀*) (2020年5月5日 11時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
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