539話です ページ19
「
「それって一体誰なんですか？」
彼の言っていることがわからなくて、首を傾げる私は尋ねた。でも彼は気まずそうに笑うだけで何も言わない。でも雰囲気的に敵ではないことは確かだ。
「山本さん？」
じっ、と山本さんをみれば彼はうぐっと唸る。言っていいものなのかどうなのか悩んでいるようだ。
「武兄様、ソレを貴方の口から言うのは野暮というものですよ」
不意に凛とした少女の声が聞こえた。ウィーン、と後ろの自動扉が開きそこにいたのは一人の少女。
艶のある黒髪にルビーのような真っ赤な瞳。そして思い出したくもない人を彷彿とさせる威圧感に私達はひゅっと喉を鳴らした。
「ティア」
ぽつり、と山本さんが少女の名を呼ぶ。
「その名で私を呼ばないでください。その名で呼んでいいのは世界でたった一人だけです」
ツーン、とそっぽ向くティアと呼ばれた少女に山本さんは「そうだったな」と苦笑する。
「え、えっと……誰？」
困惑の表情を浮かべる私達に少女はスカートの袖を摘み膝を軽く落とし絵になるような完璧なカーテシーを披露した。
「お初にお目にかかります、若きボンゴレ10代目。私はヴァレンティーアと申します」
「ヴァレンティーア…さん」
「どうぞ、ヴァレンティーアとお呼びください。さん付けは不要です、ボンゴレ10代目」
「いや、あの……そのボンゴレ10代目って言うのやめてくれない、かな…」
呼び慣れていないのか、ウロウロと視線を左右に泳がせるツナにヴァレンティーアは首を傾げた。
「では何とお呼びすれば……？」
「ツナでいいよ、えっとヴァレンティーアちゃん」
「ちゃん付けも不要です。普通にヴァレンティーアと」
「わ、わかった。……ヴァレンティーア」
「はい。では私はツナおじ様と呼ばせていただきますね」
「お、おじ！？？オレ、おじさんだって思われてる！？」
ガーン、とショックを受けた表情をするツナに山本さんが、それは違うと否定した。
「ツナ、ヴァレンティーアは……」
「それ以上言ってはなりません、武兄様」
山本さんが何かを言いかけるがヴァレンティーアのストップがかかる。彼女から発する威圧感で空気が重くなった。冷や汗を流す私達に山本さんは申し訳なさそうな顔をする。
「ってことだ。ツナ、悪いな」
「いやどう言う意味！？？」
「それよりも話を進めませんか？武兄様」
盛大にツッコミを入れるツナを華麗にスルーするヴァレンティーアは話を促す。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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夜野兎(プロフ) - 藍@315号室さん» 初めまして夜野兎と申します！！わあ、ありがとうございます！！そう言っていただけるととても嬉しいです！！これからもゆっくり更新ですが、宜しければ見ていってください(*´∇｀*)コメントありがとうございました！！ (2020年6月26日 23時) (
レス) id: e2b977e57a (このIDを非表示/違反報告)
藍@315号室(プロフ) - はじめまして。久しぶりにこのシリーズを読みました！本当に最高です！続きも楽しみにしてます。 (2020年6月26日 20時) (レス) id: 587d339074 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - 悠さん» そう言ってくださるととても嬉しいです！！これからもかなりゆっくり更新ですが楽しんでいただけると幸いです！コメントありがとうございました！！ (2020年5月27日 20時) (レス) id: 6fda6574a9 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - このシリーズ楽しみにしてます！ (2020年5月27日 8時) (レス) id: 985e15984a (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - 春風さん» コメント、ありがとうございます！！そう言っていただけるととても嬉しいです！！ゆっくり更新ですが、楽しんでいただけると幸いです(*´∀｀*) (2020年5月5日 11時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
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