494話です《ヒバリ視線》 ページ6
応接室にて。
「うわあぁん！！終わらないよぉ！！」
書類を作成し、重要なものとそうでないものの仕分けをしている綾が突如として嘆いた。まあそれもそうだろう。綾の目の前には山のように積み重なった書類がある。
自業自得だ。朝ここへ来て片しておけばそんなことにはならなかったというのに。
「ちょっと兄さん、一人悠々とお茶飲んでないで手伝ってよぉ！！これぜっったい私一人じゃ捌ききれない！！みてよ、この書類の山！！富士山並みの高さ！！いやエベレスト級だよ、これ！！」
「馬鹿じゃないの」
「ひどっ！！私渾身の喩えなのに！！」
「それのどこがエベレストなの。エベレストと富士山の標高調べ直してきたら？」
「いやいや調べなくてもわかるから！！つーか兄さん！私だけ朝っぱらから扱き使うってどーよ！！本来なら風紀委員であるユキを呼ぶべきじゃないの！？？」
「ユキなら寝てるけど」
「……はい？」
「だから。屋上で寝てる」
「えっとどゆこと？」
「今朝赤ん坊から連絡がきてね。今日の夜に備えて午前中だけ寝かせてやれってさ」
「あ、そ、そうなん…だ……なんとなく眠そうだなぁって思ってたけど……そっか。…ん？でもちょっと待って？兄さん、風紀に関しては厳しいのによくOK出したね」
「別に。大した理由じゃない」
「理由については教えてくれないのね。兄さんの意地悪ぅ」
むしろ何故言わなければならないのだろう。僕が何を思い行動するかなんて綾には関係のないことだというのに。
ぶうっと頬を膨らませる綾に呆れを滲ませた視線を送る。ふと時刻を見るとそろそろ4時間目が始まろうとしていた。そろそろ校内の見回りの時間だ。
「じゃあ僕見回り行ってくるけど……」
「ん？あ、もうそんな時間か！！行ってらっしゃーい！！」
嬉々とした表情を浮かべる綾にため息をついた。どうせサボれると思ったのだろう。勘違いも甚だしい。
「君が今やってるそれ、今日の13時に提出するヤツだからきちんと午前中に終わらせといてね」
「今、兄さんなんと？」
「君が、今、やってる、それは、今日の、13時に、提出する、ヤツだから、
区切り区切り言いながら、強調すると嬉々とした表情のまま、ピシッと綾は硬直する。そんな綾を一瞥してからパタンと応接室の扉を閉めた。
「兄さんの鬼ぃいいい！！！」
扉を閉めると同時に聞こえてくる綾の叫びは当然スルーすることにする。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
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西 - この方角に福があるはずです
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夜野兎(プロフ) - 逃亡者さん» 返信遅くなりすみません！！ここまで見てくださりありがとうございます！体の心配までしていただいて……恐縮ですっ、ありがとうございますっ。コメントありがとうございました！！ (2020年3月26日 18時) (
レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
逃亡者(プロフ) - 初コメント失礼致します。前から少しずつ読み、漸く追いつきました。大変面白く、続きが楽しみです。また更新出来る時に、気が向いたら更新してくださると嬉しいです。体調を崩さない程度に頑張ってください。 (2020年3月16日 20時) (レス) id: 3951c8a1b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - ルイスさん» はじめまして！！返信おそくなりすみません……ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス(プロフ) - はじめまして!今日この作品を見つけいっき読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください! (2020年1月29日 23時) (レス) id: d4f9260aae (このIDを非表示/違反報告)
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