508話です ページ20
「き、、す、といわ、、ても」
気にするなと言われても。こう言いたいのに口がうまく動かせない。それどころか精神世界だというのに何故手足が自由に動かないのだろう。不思議だ。
「喋んな馬鹿。ったく毒が回って気が滅入ってるっつーのはわかるがよ、ここら一体を暗闇にすんなよなぁ。せっかく桜を見ながら優雅にお昼寝タイムを決め込もうと思ってたのに」
いや何を言っているんだ、貴方は。
やれやれと肩をすくめる彼に心の中で思った。
毒に侵されている状況下の中、そんな悠長なこと言っている場合じゃないだろう。こちとら生死がかかっているというのに何が優雅にお昼寝タイムだ。
若干苛々しつつも、言葉に出さず思いとどまる。今はそれよりもやるべきことがあるのだと自分に言い聞かせ、打破策はないか耽けることにする。
チェルベッロは言っていた。解毒方法はただ一つ。ポールの上にあるボンゴレリングをカチリと自身のリストバンドにある凹みに埋めることだと。
だが、
それこそツナの家庭教師であるリボーン先生やヴェントさんしか出来ない芸能だろう。かと言ってこのままここで生を終わらせるのも嫌だ。私は生きたい、ツナ達とここまで頑張ってきたのだから。
「毒を今よりも遅くする方法ならあるぞ」
何かこの状況を打破できる方法がないか思考を巡らせているとアルジェントさんが突拍子もないことを言い出した。何故わかっと彼を見ると彼はニヒルと何かを企んでいるような笑みを浮かべている。
「流石に全身に回ってる毒を消す方法はないが、今よりも毒の進行を遅らせる方法はある。といっても死ぬ時間が延びたってだけでこの毒で死ぬことには変わりないがな」
あくまで解毒しなかったらの話だが。そう話を続けるアルジェントさんは口角をつりあげ怪しげな笑みを作った。
「するかしないかはお前次第だ。成功する確率も低い。寧ろほぼ失敗する確率の方が高いぞ。どうする？」
まるで悪魔と契約を交わすようにアルジェントさんは私にそう問いかけてきた。そんな彼の様子に一つため息をつく私は……
方法があるならあると言えよ。と心の中でぼやいたのだった。
「お前、今失礼なこと考えたろ」
さて。なんのことやら。カンが異常に鋭い奴だ。ツナほどでもないが厄介な相手である。
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夜野兎(プロフ) - 逃亡者さん» 返信遅くなりすみません！！ここまで見てくださりありがとうございます！体の心配までしていただいて……恐縮ですっ、ありがとうございますっ。コメントありがとうございました！！ (2020年3月26日 18時) (
レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
逃亡者(プロフ) - 初コメント失礼致します。前から少しずつ読み、漸く追いつきました。大変面白く、続きが楽しみです。また更新出来る時に、気が向いたら更新してくださると嬉しいです。体調を崩さない程度に頑張ってください。 (2020年3月16日 20時) (レス) id: 3951c8a1b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - ルイスさん» はじめまして！！返信おそくなりすみません……ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス(プロフ) - はじめまして!今日この作品を見つけいっき読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください! (2020年1月29日 23時) (レス) id: d4f9260aae (このIDを非表示/違反報告)
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