503話です ページ15
「ほっぺた痛い。ユキ、絶対力加減してないでしょ。酷いよぉ、腫れたらどうすんのさ〜〜。うう、お嫁に行けない。もうこれはユキが兄さんのお嫁さんにな……ぎゃん！！」
綾の頬を引っ張っていた手を離すと綾は頬をさすりながらブツブツ文句を言ってくる。
まあ最後の一言は何故その答えに辿り着くのか不明だったので、強めのチョップをおみまいし黙らせたが。
さて……、と私は恭弥さんの方を見ると彼もこちらに近付いてきていた。
「また綾が馬鹿なことしたの？」
呆れ気味に言う恭弥さんに私は首肯した。それに恭弥さんはため息を吐く。その表情は呆れが滲んでいた。
「って兄さん信じないでよ！！そんなことしてないから！！いやそれ以前になんで私が何かをした前提で話してるの、二人は！？？」
「ユキ」
「あ、安定のスルーですか。相変わらず兄さん酷い！！もう少し妹に優しくしてくれても……」
「綾、うるさい」
「はい。ごめんなさい。もう喋りません…」
恭弥さんに睨まれ綾は謝罪した後、口をキュッと結ぶ。もう喋らないぞとばかりの意思表示に思わず笑ってしまった。
とまあ綾のことは置いといて……
恭弥さんの方を見ると彼はただ何も言わずにこちらをじっと見ていた。私、彼に対して何かしただろうか。
「ちょっときて」
何を思ったのかそういうと恭弥さんは手招きをする。なんだろう、と疑問符を頭上に浮かべつつ、彼に近付くと手の届く距離に入った時点でグイッと腕を引かれた。
いきなりのことで対処しきれず恭弥さんに倒れ込むと彼はしっかりと私を抱き込む。
「っ、い、いきなり何す………っ！？？」
ーーカプ。
鼻に軽い痛みが走った。決して強くない、優しさ満載の噛みつきにビクッと一瞬肩が竦む。
「な、なな、ななな何して……っ！？」
顔を真っ赤にして慌てて彼と距離を取る私に恭弥さんは満足そうな笑みを浮かべた。
「別に。ただやり返しただけだよ」
「や…？私、貴方に何かしましたか！？」
「こういう無意識なところがムカつくけど……教えてあげない」
「はぃ！？？言っている意味がわからないんですけれども！？」
「あのぉユキ…さん？」
「何ですか！？？」
「動揺しすぎて言葉がおかしくなってる、よ？」
恐る恐る私に声をかけ指摘してくる綾にハッと我にかえる。いかん、こういう時こそ冷静にならなければ。
深呼吸を一度か二度した後、キッと彼を睨みつける。
「恭弥さん、いいですか？こういうことは今後一切やめてください」
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夜野兎(プロフ) - 逃亡者さん» 返信遅くなりすみません！！ここまで見てくださりありがとうございます！体の心配までしていただいて……恐縮ですっ、ありがとうございますっ。コメントありがとうございました！！ (2020年3月26日 18時) (
レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
逃亡者(プロフ) - 初コメント失礼致します。前から少しずつ読み、漸く追いつきました。大変面白く、続きが楽しみです。また更新出来る時に、気が向いたら更新してくださると嬉しいです。体調を崩さない程度に頑張ってください。 (2020年3月16日 20時) (レス) id: 3951c8a1b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - ルイスさん» はじめまして！！返信おそくなりすみません……ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス(プロフ) - はじめまして!今日この作品を見つけいっき読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください! (2020年1月29日 23時) (レス) id: d4f9260aae (このIDを非表示/違反報告)
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