502話です ページ14
広大なフィールドでの戦いを観戦できるよう観覧席と各所に小型カメラと大型ディスプレイを配置。そして守護者の皆にはカメラ搭載型モニター付きリストバンドを用意した、とのことだ。
「では守護者の皆様はリストバンドを装着し次第、各守護者戦が行われたフィールドに移動してください」
獄寺さんの手首にリストバンドがついたのを確認してから私もリストバンドをつけようとした……その時、ざわりと総毛立った。
これをつけたらとてつもなく嫌な予感がする。眉を寄せてただジッとリストバンドを見つめているとチェルベッロに早くつけろと急かされる。
つけなければ失格となると言われるが、嫌な予感がしてならないので、出来ればつけたくはない。
……ないのだが…
私は渋々リストバンドを装着した。
「では守護者はリストバンドを装着し次第、各守護者戦が行われたフィールドに移動してください」
「ぬ？フィールドだと？今更どういうことだ？」
「質問は受け付けません。従わなければ失格となります」
理不尽横暴極まりない言葉に獄寺さんはムカつく女だと吐き捨てた。まあそれには少し同意する。
……それにしても。
チラッと恭弥さんの方をみる。そこにいるのは無論恭弥さんといつにも増して静かな綾の二人だ。
どうしたのだろう。いつもなら私に会うなり抱きついてきたり、元気にマシンガントークを繰り広げるというのに。
首を傾げると何を思ったのか、綾が近付いてきた。そして私の目の前に立つとギュッと抱きしめられる。
「っ、あ、綾？」
「ユキ。お願い事聞いてくれる？」
「……え、今ですか？」
「うん。むしろ今じゃないと駄目なんだけど。あのね…」
な、何を言うつもりなのだろうか。まあ綾のことだから下らない事か、応援の言葉だと思うが……
流石の綾もTPOぐらい弁えているだろう。ここで下らないこと話したら問答無用で頬を引っ張ってやる。
「どうしてあの時、あの場で私を呼ばなかったの！？？ユキが兄さんと間接キスするところ滅茶苦茶見たかったのにぃ！！」
……答えは前者だったようだ。どうやらずっと静かだったのは拗ねていたからだったらしい。
なるほど。綾は綾だった。TPO以前にまず、その空気を読まないところを直した方がいいと思う。が声には出さなかった。
その後は言わずもがな、有言実行で彼女の頬を引っ張ってやったのは彼女の態度が悪かったからということにする。
涙目になって何か言っているがスルーだ、スルー。
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夜野兎(プロフ) - 逃亡者さん» 返信遅くなりすみません！！ここまで見てくださりありがとうございます！体の心配までしていただいて……恐縮ですっ、ありがとうございますっ。コメントありがとうございました！！ (2020年3月26日 18時) (
レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
逃亡者(プロフ) - 初コメント失礼致します。前から少しずつ読み、漸く追いつきました。大変面白く、続きが楽しみです。また更新出来る時に、気が向いたら更新してくださると嬉しいです。体調を崩さない程度に頑張ってください。 (2020年3月16日 20時) (レス) id: 3951c8a1b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - ルイスさん» はじめまして！！返信おそくなりすみません……ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス(プロフ) - はじめまして!今日この作品を見つけいっき読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください! (2020年1月29日 23時) (レス) id: d4f9260aae (このIDを非表示/違反報告)
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