368話です ページ31
言われるがまま私は目を閉じる。
「木々の揺れ、遠くの方から聞こえる動物の遠吠え、そして地面を這うブランの音」
ザワザワ。風で木々が揺れ葉々が音を鳴らす。遠吠えは聞こえないがたしかに神経を研ぎ澄ませ音に集中するとスススと地面を這う音が小さくも聞こえてきた。
「聞こえたなら後はどうするか分かるね?」
私は目を閉じたまま銃口を音のした方へと向け引き金を引いた。ズガン!!空を抜けるような音が辺りに響くと同時に周りにいた鳥達が一斉に飛び立つ。それだけ銃声に驚いたのだろう。目を開けヴェントさんを見る。
「お見事」
一、二度と手を叩くヴェントさんは銃口を向けた方へと向かい地面にいるブランを持ち上げる。ブランの腹部に丸い穴が開いていた。
「すみません!!ブラン、大丈夫ですか?」
慌てて駆け寄る私にヴェントさんは少し目を見開いた。その後に少し頰を緩め大丈夫さと笑う。
「このぐらいの傷、すぐ治る。ね?ブラン」
にこやかなヴェントさんはブランの頭を撫でながら問いかけるとガブリとその手に噛み付いた。どうやら痛いものは痛いらしい。
甘噛みだろうか、噛み付いている手は血など滲んでいない。ふと再びブランの腹部を見て見ると傷がなくなっていた。どうやらヴェントさんの言う通り、自然回復が早いみたいだ。
「さてユキ、風の守護者として音が大切なのは分かったかな。ついでにもう一つ大切なことがあるんだよね。それが何かわかる?」
もう一つ大切なもの?
「人間は視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の五感を持っている。詳しくいえば現在人間の感覚は細かく分類すれば20余りあるらしい。という五感の話は置いといて私が言いたいのは第六感のことさ。あ、第六感は知ってる?」
「超直感みたいなものですか?」
「うん。まあそんなもの、かな」
そう言ってヴェントさんは笑う。けれどその顔はデカデカと説明するのがめんどいと書かれていた。
「君のそのカンは色々と役に立つからね。んじゃあ風の守護者は音と第六感が重要だと知ったところで今日の修業はおしまい」
いや第六感についてはよくわからなかったのだが。なんて突っ込もうとした私は今日の修業はおしまいということばにえっ?と声を漏らした。
もっと本格的な修業をするものだと思っていた私は拍子抜けしまった。
「何か問題でも」
「い、いえ。なんでもないです。ありがとうございました」
頭を下げるとジェントさんは軽く頷き私の肩に乗る。
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夜野兎(プロフ) - れみさん» 返信が遅れてすみません。はい、そう言っていただけるととても嬉しいです!!か、体の心配までありがとうございます。 (2017年12月28日 13時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
れみ - 最新ふぁいと いつも楽しく読ませてもらってます 冬は冷えますのであまり無茶してはいけませんよ(なんかすみません)それでは|彡サッ! (2017年12月27日 23時) (レス) id: be7423b8a5 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - kopannda37さん» あ、ありがとうございます!!なんか褒められると照れます。ではプレイリストの方に掲載しておきますね!! (2017年12月15日 8時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
kopannda37(プロフ) - 夜野兎さん» 大丈夫です!夜野兎さんのキャラ付けあっての彼女達だと思うので、凄い尊敬です(*^^*) (2017年12月15日 1時) (レス) id: 03deced410 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - kopannda37さん» あ、あの。イラストは掲載してもよろしいでしょうか? (2017年12月14日 7時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜野兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時:2017年12月11日 0時