367話です ページ30
「このブランは普通の蛇とは違って特殊でね、弾丸や斬撃を食らってもほんの数分で完治してしまうんだ。人間と同じように心臓と頭を撃ち抜かない限りは死なない。重傷の場合は全回復まで1日2日かかってしまうけど」
ヘビは、脱皮して大きく成長するさまや、長期飢餓状態にも耐える強い生命力などから『死と再生』『不老不死』などの象徴とされている。
もしかしてそれと何か関係があるのだろうか。死なないといっても痛みはあるだろうに。
「……そうなんですね」
「うん。そーなの。だから気にせずガンガン撃っていいから」
「……いやそれはどうかと…」
「まあいいからさっさと狙いを定めなよ」
さ。構えて。と指示を飛ばすヴェントさんに私は言われるがまま構えた。
けれどどこにいるのかもわからないあのブランをどう狙えというのだ。
姿形すら見えない。周りは地面すら見えない緑色だらけ。
白蛇とはいえ、かなり自然に溶け込んでいるのがよくわかる。
目で捉えるなんてとてもじゃないができそうにない。
そんなことができるとしたらリボーン先生とか綾とか恭弥さんだろう。
キョロキョロと辺りを見回す私を見かねてかヴェントさんがぴょんっと私の肩に乗った。
「まったく何してんの?あそこにいるじゃない」
「あ、あそこ?」
ヴェントさんの指差す先には一本の木がある。
その太い幹のところにブランが巻きついてこちらを見つめていた。
「気付くのが遅い。あのくらい、気配で察しなよ」
「察しろと言われましても……」
あの小さな生き物をどう気配で察知しろと……
困惑する私にヴェントさんは「馬鹿者」と私の額を小突いた。
「目で追うな、耳で探れ」
「……はい?」
キョトンとする私にヴェントさんは呆れたように息を吐きペチリと軽く頰を叩く。
「私から君へアドバイスだよ。例えば、そーだなぁ…君は銃口から放たれた銃弾を目で追えるかい?」
「無理です」
そんなもの、スーパースローカメラでないと見切るなんて不可能だ。
いきなり何を言うかと思えば、と私は眉を寄せヴェントさんを見ているとヴェントさんは肩を竦めた。
「まあそういうことだよ。君がしていることは。目で追えないものをひたすら追おうとしている。そんなもの、いくら頑張っても無理に決まってるじゃない。そう言う場合は目ではなく耳で聞くのさ」
ポンっと私の耳に触れるヴェントさんはニヤリと笑う。
「人間は神経を研ぎ澄ませると敏感だからね。目を閉じて耳を澄ましてごらん」
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夜野兎(プロフ) - れみさん» 返信が遅れてすみません。はい、そう言っていただけるととても嬉しいです!!か、体の心配までありがとうございます。 (2017年12月28日 13時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
れみ - 最新ふぁいと いつも楽しく読ませてもらってます 冬は冷えますのであまり無茶してはいけませんよ(なんかすみません)それでは|彡サッ! (2017年12月27日 23時) (レス) id: be7423b8a5 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - kopannda37さん» あ、ありがとうございます!!なんか褒められると照れます。ではプレイリストの方に掲載しておきますね!! (2017年12月15日 8時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
kopannda37(プロフ) - 夜野兎さん» 大丈夫です!夜野兎さんのキャラ付けあっての彼女達だと思うので、凄い尊敬です(*^^*) (2017年12月15日 1時) (レス) id: 03deced410 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - kopannda37さん» あ、あの。イラストは掲載してもよろしいでしょうか? (2017年12月14日 7時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜野兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時:2017年12月11日 0時