250話です ページ27
「綾……本当に行くのですか？」
準備運動を始める綾に声をかけると綾は軽くうんと頷いた。
「彼らが心配だし……ってそんな心配そうな顔してないで！！大丈夫大丈夫！！私、こーみえて運動は得意な方だから」
「それは知ってます」
何年一緒にいると思ってんだ。と呆れを滲ませながらも彼女を見つめる。
「5教科と体育の成績はいいなのに美術、裁縫はてんでダメ……綾、センスはいいのに絵心0ですもんね」
「ゔ……そ、それは、そ、その…そう！！遺伝子！遺伝子だよ！だって兄さんも絵、下手くそだもの！！」
「はいはい」
「あ、信じてないな！？本当なんだって！！兄さんが狼を描いたらどこからどうみても犬にしかみえなかったし、鳥なんか大福？と思えるほどだったし！！私は兄さんとは違って犬っぽく描けるし鳥だって鳥っぽく描ける！！」
何故ここで恭弥さんと張り合うのだろうか。つか犬ぽくってなんだ。犬ぽくって。そこは普通に犬なら犬、鳥なら鳥と言えばいいのに……
やれやれと肩を竦めた時、勝負開始を告げるピストル合図が響いた。そちらを見ると男とツナが同時に海へと走っていくのが目に映る。
最初は順調に泳ぎだす彼らだったがここで思わぬハプニングが発生した。
「誰かーー！うちの子を助けてーー！」
どうやら子供が沖へと流されてしまったようだ。母親らしき女性が誰かぁと助けを求めている。その声は今にも泣きそうだった。
「綾、どうしましょう。ここは一旦あの子供を助けに行った方が……」
いいのではないだろうかと言いかけて隣を見る。しかし隣にいるであろう綾の姿がなくなっていた。まさかと思い海の方を見れば、ボートに乗り込みたんこぶ岩を折り返そうとしている綾がいた。
い、いつの間にあんなところに……
「おお、ついたぞ」
思わず目を丸くしていると近くから感心した声が聞こえた。何がついたのだろうと少したんこぶ岩から目を少しずらすと沖に流されていたはずの子供の所にツナがいた。
どうやらツナは少女救出へと向かったらしい。なんともツナらしい行動だと思うと同時に大丈夫かなと不安がよぎる。
助けに向かったのはいいものの、ちゃんと戻ってこれるほどの体力があるだろうか。普段あまり運動をしない彼のことだ。途中で力尽きる可能性がある。
大丈夫だろうかと心配になった矢先、案の定体力が尽きたのか海の中へと沈んでいくツナ。ああっと青ざめたその時、ズガンという銃声が響いた。
「……今の銃声って……まさか！」
- 金 運: ★☆☆☆☆
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夜野兎(プロフ) - あーさん» まじですか笑笑。なんとなくで思いついたものを詰め込んでみたらこうなりました！！コメントありがとうございます！！ (2017年11月23日 15時) (
レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
あー - 表紙絵がうけますwww (2017年11月23日 10時) (レス) id: 39cc4c9138 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - にゃーさんさん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2017年11月12日 9時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
にゃーさん - 面白いです。
更新頑張ってください。 (2017年11月12日 1時) (携帯から) (レス) id: bef68917c1 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - 扇華→さん» コメントありがとうございます！！頑張って更新したいと思います！！ (2017年11月9日 8時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜野兎 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2017年11月9日 0時
