幼馴染との縁を切るにはどうすればいいですか？【REBORN】

7話です ページ8

そしてそんな彼の妹が彼女 綾。他でもない並盛の秩序といわれる風紀委員長様の。

けれど彼女はヒバリさんのように人間の群れを見ても気に入らない奴がいても滅多打ちなんてしない。風紀を乱す輩についてはヒバリさんに報告するらしいが。


「おはよー。相変わらず早いねー」

「ええ、おはようございます。お手伝いの帰りですか？」

「うん。まあ……そんなとこ。それより聞きまして？ユキ、御宅の弟はん並中のマドンナ京子はんに告白したらしいやないですか」

「……その可笑しな口調を直さないと殴りますよ」

「悪ふざけがすぎました！！すんませんっした！！！」

慌てて綾は頭をさげる。そんな綾を放置して教室の中に入った。


教室に入って数分経てば引き戸が開く。そこにいたのは顔を青ざめているツナだ。その顔には告白相手と目があったらどーしよぉという不安が見える。

ツナなら絶対休むと思っていたが……きたんですね。

少し感心しているとクラスメートの男子は冷やかしにかかりやがりました。

「ヘンターイ」

「電撃告白！」

「持田センパイからきいたぞーっ」

「目一杯拒絶されたんだってなー」

クラスメイトが1人告白しただけだというのにこの盛り上がりよう。正直に言って静かに小説を読みたい私としては耳障りでしかない。

「あ、あのぉユキ。なんか顔が怖いよ？」

いつの間にか眉が寄っていたようだ。

ググッと親指で私の眉間を押してくる綾の額を小突いてやると、いでっと綾は痛くもないだろうに声を上げる。

「当たり前でしょう。こちとら静かに小説が読みたいというのにこう賑やかでは集中できません。……それに」

弟を貶されて良い気分なわけがない。と呟く私は近くの男子達を睨むとその男子達は気まずそうに目をそらす。

言い返す根性もないくせに何を盛り上がってんだか。

……いや言い返すことができない、か。

なんせこっちにはヒバリさんの妹 綾がいる。
兄であるヒバリさんに告げ口でもされたらたまらないだろう。

そんなくだらないことで綾が告げ口をすると思っているのだろうか。答えは否である。

寧ろ面白がる。または正論をぶつけるだけだ。なんせこの子は面白いことが大好きなただの変人なのだから。

「誰が変人だ、誰が！！」

「あれ？声に出てましたか？」

「ばっちりね！！もう、変人だなんて酷い！！」

頰を膨らませて口を尖らす綾の頰をつついた後に私は気付いた。

私と綾以外のクラスメートがいなくなっていることに。

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