幼馴染との縁を切るにはどうすればいいですか？【REBORN】

＊prologue＊ ページ1

いきなりだが私には幼馴染がいる。


触った事はないが見た目的にさらふわしていそうなショートの黒髪。

切れ目の瞳は夜明け前の空に浮かぶ雲のような青みがかった灰色をしている。

顔は結構整っているせいか、かなりの美形である。

それプラス色白な彼のほっぺはそれなりにぷにぷにしている事だろう。触ったことなど一度もないが。

なんて彼の褒め言葉を言い出したらキリがないぐらいのイケメン幼馴染だ。それに結構モテそうなルックスをしている。

だが私はそんな彼のことが大の苦手だ。嫌いではない苦手なのである。何故なら人が二、三人集まっているだけで群れとみなしボコボコにしてしまうからだ。

それは幼馴染である私もその妹である友達も例外ではない。彼女と喋っていたらいきなり「邪魔」と後ろから殴られた。

まさかそれだけで苦手になったと思うなかれ。
彼の暴君ぶりはそれだけではない。

例えば私が授業中にトイレに行ったら「サボり？」と言われ追いかけられたり、寝坊した時なんか彼直々にやってきて「風紀乱さないでくれる」とトンファー片手に後ろから追っかけられたこともあった。

勿論彼による被害は私だけではない。私の友達や他の生徒も例外なくだ。けれど彼直々に迎えに行った事は一度もなくそれは私限定だったらしい。……何故だ。幼馴染だからか。

勿論彼が1人を好む一匹狼野郎だという事は勿論知っている。知っているからこそ一つ言いたい。

幼馴染である私に理不尽に暴力を振るうのは、やめてほしい！！


昔、一度だけ疑問をぶつけたことだってある。何故友達ではなく真っ先に私を標的にするのか、と。といってもまあ友達が殴られてるところなんて見たくはないんだが……


そしたら彼なんて答えたと思う？


「君という存在自体なんかムカつく」


私の存在自体ムカつくってどういうことですか！！

そう大声で叫ぶのを我慢した私を誰か褒めて欲しい。
……まあその答えを聞いた時、彼の目の前でピクピクと頰を引きつらせてしまったのは許して欲しい。


こほん。話が逸れてしまった。
結局のところ私が何を言いたいのかというと……



「幼馴染との縁を切るにはどうすればいいですか？」

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