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〇43__頼もしい背中 ページ43

「ちょ、ちょっと待ってよ」


涙を拭って慌てて追いかける。


「どこ行くの?あの、顔がこれだから、」

外には出れない、そう言いたいのに「どこかです」と答えたテヒョン君には鞄を返してくれる気配がない。


とにかく後を追うしかない。

顔がこれにも関わらず掛け声がこだまする校庭を後目に中庭を通り抜け、談笑する生徒の側をすり抜けて駐輪場へ辿り着いた。


カゴに二人分を放って素早く自転車を取り出したテヒョン君が駆け足で正門へ向かう。


「一旦休憩させてよ」


小さな事故が起こるのを承知でテヒョン君の腕を掴んだ。
予想に反してすっと立ち止まったことに安堵しつつ、「目まぐるしいよ」と素直に伝えた。

今は落ち着いて、何も考えずに立ち止まりたい。


ふっと短く息を吐いたテヒョン君が「まずは学校を出ます」と文脈を無視して宣言した。


「ポジティブシンキングで有名な人が、悩んで立ち止まるのは時間の無駄だと言ってました」


すぱっと思考を切り捨てられて動揺したけれど、真っ当な理論だとも感じた。


「だからまずはここを出て、どこかへ行きましょう」


そう言って境界線を跨いだテヒョン君が「さて」と左右を見回す。

「こっち行ってみましょう」と、家とは反対の方向へ進む背中を見て、とにかく今はこの子に従うのが英断だと感じた。
その頼もしい背中を見て。


_

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am(プロフ) - ノアさん» ノア様 嬉しいお言葉をありがとうございます。丁度構想を練っている時分にコメント通知を受け取ったので、創作意欲が湧きました♡これからも涙腺を刺激するようなテヒョン君を書けるよう頑張ります⋆⸜ ⚘ ⸝⋆ (2021年10月8日 23時) (レス) @page48 id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 文章が天才的すぎます!!泣 テヒョンペンなので今泣きながら見てます笑 更新楽しみにしてます!!^^* (2021年10月8日 21時) (レス) @page46 id: f00cf6f10c (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - ミミさん» ミミ様 早速のレスポンスありがとうございます!晴天の霹靂と言ったところでしょうか。ヨンジュン、最近黙ってばかりだなぁと心配しながら執筆しております🥲 (2021年9月28日 3時) (レス) id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - am様、二度目のメッセージを投稿します。今ほど更新された話を読んだところですが、いやぁ、こうきたか!って感じです。主人公ちゃんに気持ちを寄せてしまっています。主人公ちゃんが頭の良さが文章の描写から伝わってきますね。ああ、続きどうなるんだろう。 (2021年9月27日 16時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - aaaoooさん» aaaooo様 素敵なお言葉をありがとうございます。伝えたい🐿さんが届いているようで嬉しいです!もっと読みたい、そう思ってもらえる作品を綴っていくのでよろしくお願い致します♡ (2021年9月27日 16時) (レス) id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:am | 作成日時:2021年8月22日 14時

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