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〇39__行ってきなよ ページ39

「今から!?」


少し大きな声が響いたので、声の主へ目を向けた。
ヨンジュンが「急だろ…」と頭を抱えている。

何かあったのだろうか。
ヨンジュンが呆れ返っている様子から、緊急性にはいささか遠い用事だと悟る。


しばらく押し問答を繰り返したヨンジュンがスマホを耳から離した。
そして、険しい表情で前髪を掻き上げて溜め息をつき、こちらに戻ってきた。


「ごめん、その、セウンから呼び出された」

ヨンジュンが唇を噛んで足元に視線を落とす。


「大丈夫そうなの?セウンは…」

状況がいまいち読めない私は、まず友達の安否を確認したかった。
わかっているのは、ヨンジュンがこの場を去らなければならないということだけだから。


「うん、多分。よくわかんないけど」


歯切れの悪い返答に、ヨンジュン自身も呼び出された理由を曖昧に受け取っているのだと感じた。


「行ってきなよ、家すぐそこだし。もう大丈夫」


口角を上げて頷いた。

何があったのかは依然として不明なままだけれど、"あなたが去っても心配ないよ"
それぐらいの意味を込めないと、すっきりと向かえないだろう。


好きな人が、女の子のもとへ行くかもしれない。
そんな状況下で何を偽善者ぶっているのか。

"行かないで"
"話の続きしよう"

そう訴えかけるぐらいの器用さ、図々しさが欲しかった。



「本当にごめん」


そう言って、ヨンジュンは深く頭を下げた。


「明日、放課後改めて話す、それまで待っててほしい」


待つ。
私はどんな未来を待つことになるのだろうか。
僅かな可能性を信じるとしたら。

想像するだけで鼓動が速まる。



「わかった」と頷いて、美しく風を切っていく背中を見送った。


_

〇40__→←〇38__カエル



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am(プロフ) - ノアさん» ノア様 嬉しいお言葉をありがとうございます。丁度構想を練っている時分にコメント通知を受け取ったので、創作意欲が湧きました♡これからも涙腺を刺激するようなテヒョン君を書けるよう頑張ります⋆⸜ ⚘ ⸝⋆ (2021年10月8日 23時) (レス) @page48 id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 文章が天才的すぎます!!泣 テヒョンペンなので今泣きながら見てます笑 更新楽しみにしてます!!^^* (2021年10月8日 21時) (レス) @page46 id: f00cf6f10c (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - ミミさん» ミミ様 早速のレスポンスありがとうございます!晴天の霹靂と言ったところでしょうか。ヨンジュン、最近黙ってばかりだなぁと心配しながら執筆しております🥲 (2021年9月28日 3時) (レス) id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - am様、二度目のメッセージを投稿します。今ほど更新された話を読んだところですが、いやぁ、こうきたか!って感じです。主人公ちゃんに気持ちを寄せてしまっています。主人公ちゃんが頭の良さが文章の描写から伝わってきますね。ああ、続きどうなるんだろう。 (2021年9月27日 16時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - aaaoooさん» aaaooo様 素敵なお言葉をありがとうございます。伝えたい🐿さんが届いているようで嬉しいです!もっと読みたい、そう思ってもらえる作品を綴っていくのでよろしくお願い致します♡ (2021年9月27日 16時) (レス) id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:am | 作成日時:2021年8月22日 14時

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