78.恋より複雑、愛より単純(Akaashi side) ページ36
○
Akaashi side
休憩時間に七夕さんを目で追っていた彼が突然食堂を出ていったのを追ったのは正解だったらしい。彼らの関係性は全く分からないが、俺は他人の気持ちに疎い方ではない。彼、白布賢二郎が彼女に抱いている感情は大方予想がついている
『…俺と彼女はただのクラスメイトで、選手とマネージャーの関係だよ。それ以上でも以下でもない
白布「…あ?」
先程からこちらを睨みつけている白布に軽く笑ってみせれば、彼はさらに腹を立てたようだ。試合中は冷静だと思っていたが、沸点は低いようだ
間違った事は言っていない。たとえ放課後に2人きりで教室で作業をしていたり相合傘をしていても、彼女と俺はただのクラスメイトで、マネージャーと選手だ。彼女も特別な感情は抱いていないだろう
俺が彼女に向けている感情は、愛とか恋とか特別な物なんかじゃないかもしれない。自分でもどんなものかは定かじゃないし、ただの興味なのかもしれないけど
それでも、君の事が気になって仕方がないのは、きっと単純な理由なんかじゃないと思う
『じゃあ、俺はもう行くから』
白布「…おい
___アイツに何かしたら、許さねえからな」
彼へ背を向ければ、聞こえたのは怒気のこもった声色。成程、それほどまでに君にとっての彼女は特別なのか
突然名前で呼んでみても大した反応を見せなかった貴女が、俺をどう思っているのかは分からない。さり気ないボディータッチとか呼び捨てとかで大抵の女子は異性を意識するけど、それが通用するとは思っていない
『…負けないよ』
熱くなるのは得意じゃないけど、たまにはありなのかも
白布「…勝てると思ってんの?」
俺たちが何のために必死になっているか、君は気づいていないだろうけど、今はまだそれでいい
必ず振り向かせるからね、"A"
*
雀田「え?赤葦が呼びに来た?
あたしら頼んでないけど…」
白福「一段落ついてから呼ぼうと思ってたからね〜」
A「…そう、ですか、
では、赤葦くんの勘違いですかね」
その頃、赤葦がAと白布を離す為についた嘘により食堂へ戻ったAは、マネージャー達と食事を摂る準備をしていた
"___今日の夜9時、中庭で待ってる。"
彼女の頭には、去り際の白布の言葉が強く残っていた
○
79.面倒事はNGです→←77.俺だけでいい(Shirabu side)
1895人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
8airi3(プロフ) - 教えていただきありがとうごさいます!!さっそくやらせていただきます!! (2021年4月11日 6時) (レス) id: 24ae341109 (このIDを非表示/違反報告)
@ゑの(プロフ) - 8airi3さん» コメントありがとうございます!!ぬああお褒めいただき光栄でございます!!画像はhttp://uranai.nosv.org/bbs/img/こちらで申請許可されたURLを貼れば可能です!ご参考になればうれしいです! (2021年4月10日 23時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
8airi3(プロフ) - 面白いです!すごく続きが気になります!ところで画像ってどうやって貼ってるんですか?出来れば教えて下さい! (2021年4月1日 9時) (レス) id: 24ae341109 (このIDを非表示/違反報告)
@ゑの(プロフ) - 絲彩さん» コメントありがとうございます!ふあああ更新遅くなり本当に申し訳ございません(´;ω;`)できる限り更新スピードを早めますのでこれからもよろしくお願いします!! (2021年3月30日 14時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
絲彩(プロフ) - 久々の更新嬉しくて、深呼吸しながら読みました笑これからも無理のないように頑張ってください!! (2021年3月29日 15時) (レス) id: 26bb475f58 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:@ゑの | 作成日時:2021年1月24日 21時