8."あなた達"について ページ10
○
Tanahata side
今日も特に変わり映えの無い1日
いつも通りの帰り道、公園の横を通り過ぎようとした
「おい、ちょっと待てよ」
そんな声が背後から聞こえた。
…私に話しかけてるわけない、か
そう、身内と学校の先生以外で私に話しかけてくる人はいない。ましてや男の子だなんて、賢二郎以外に話しかけられた事はない
そう考えた私は、振り向くことなく一瞬止めた足を再び動かし始める。早く帰って音楽聞こう…
「ちょっと!今絶対聞こえてたよね!?
待ってって言ってるじゃん!」
しかし、今度は違う声でそう言われ腕を掴まれればさすがに他人事に思うわけにもいかず
『…なんですか、
…あなた達は、昨日の…』
「「っっ…」」
仕方がなく振り向けば、そこには昨日バレーボールを飛ばした男の子が2人、こちらをじっと見ていた
2人が一瞬息を飲んだように見えたが
どうせこの容姿についてだろう
呆然と私を見つめるだけで一向に口を開かない2人を交互に眺める。とりあえず腕を早く話してくださいな茶髪少年…
『あの、何か御用ですか…?』
「…昨日のサーブ。」
『え…?』
「っ…き、昨日の君がうったサーブすごかった!
なんで、なんであんなサーブうてるの?
君どこのクラブチーム?どこならあんなサーブ教えてるの?」
最初にぽつりと呟いたのは黒髪短髪の少年。ようやく口をひらいた茶髪の少年は、はっとしたと思えば急にめっちゃ喋り出した。つまり彼らは、私がサーブをどうやって習得したかを知りたいようだ
なんで、といわれても…
答えに悩んで少し黙っていれば、来た道から知っている声が複数聞こえた
まずい、クラスの女子だ
こんな状況を見られれば、また変な噂を立てられることは明白だった
近くに隠れられるところ、といってもこの辺りは公園以外何も無い一本道で、公園内には多くの人がいる
『…こっち、』
「え、ちょ、ちょっと!」
「お、おい!んだよ急に…」
悩んだ結果、2人の腕を引いて私は駆け出した。彼らを置いて帰る、という手もあったが、また明日待ち伏せされたら面倒だし
戸惑う2人に『いいから、着いてきて』とだけ言えば2人とも口を閉じた
幸い、公園から家までは10分もかからない
…そういえば、なんでこんなことになったんだっけ。
走っている最中ふとそう思ったが、考えるだけ無駄な気がした
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9."君"について(Oikawa side)→←7.出会いは偶然
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@ゑの(プロフ) - 秋蛍さん» ご指摘ありがとうございます!!ああああなんという事を申し訳ございませんんん(;ω;)作者全く気づいておりませんでした、尾長くんですすみませんんん、 (2021年3月3日 19時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
秋蛍(プロフ) - あの…突然のコメントですみません!34話の長尾くんって人は尾長くんではないでしょうか?オリキャラならすみません! (2021年2月27日 9時) (レス) id: 29e99f8be9 (このIDを非表示/違反報告)
@ゑの(プロフ) - ドクさん» コメントありがとうございます!!ふへへ産みの親になれて光栄です(?)!!これからもどうぞすこでいてくださいよろしくおねがいします(´;ω;`) (2021年2月26日 19時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
ドク(プロフ) - スコティッシュフォールディングダイブっす…無理すこ…産んでくれてありがとうございます (2021年2月26日 8時) (レス) id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
@ゑの(プロフ) - おみゅらいちゅさん» コメントありがとうございます!!ふあああ嬉しすぎますありがとうございます!これからもがんばりますよろしくお願いします!! (2021年1月25日 20時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@ゑの | 作成日時:2021年1月3日 22時