■Story.252 ページ2
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そして、保健室のドアを開けると
消毒液などの独特な香りの向こうで
たくさんのファイルを机に積み重ねて
眉間にしわを寄せているいつもの先生がいた。
「あら、珍しい組み合わせね。」
翔「珍しい……って俺だって
いつも同じ人といるわけじゃないですよ。」
「ふふ、悪かったわ。さ、鈴森さんここに座って。」
男子に人気の保健の先生は長い髪を
右の方に流しながら椅子から立ち上がり
すぐ傍のパイプ椅子を引いた。
そこに私が座るとおでこにそっと当てられる手。
ふわっと花をくすぐる香水はどこか甘い香りで
萌々香ちゃんと似ていて
忘れるんじゃないわよ、そう言われているように
感じてしまう。
「熱はないけど顔色は悪いわね。
閉祭式はとりあえず休んだほうがいいわね。」
クリーム色のカーテンが窓から入ってくる風で
膨らむ。
内線の電話の音が鳴ると、保健の先生は
大きなため息をついて受話器を取った。
「はい、今持って行きます。」
“櫻井くんは体育館に戻りなさいよ”と
先生は保健室を出ていったけれど
翔はその言葉には従わずに
さっきまで私が座っていたパイプ椅子に腰掛けた。
ずっと続く沈黙。
ベッドの軋む音さえも異様に響いた。
翔「なぁ……さっき何話してたんだよ。」
シャッとカーテンが開く音。
気づかないふり、眠ったふりをしていると
翔はベッドに腰掛けた。
翔「さっき、萌々香と話してただろ。」
「……別に。」
翔「別になんだよ。」
気にしているのはお互い、自分の体裁のためだ。
「萌々香ちゃん……気づいてる気がする。」
翔「え?」
「気のせいかもしれないけど………
でも、確実に何かを勘繰ってる気がする。」
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おんぷ(プロフ) - ノンさん» ニノさんの敬語使ったりタメ語になったりそういうトコを意識して書いてるのでそう言ってもらえて嬉しいです(*´艸｀*)移行先でもよろしくお願いします！ (2018年9月4日 15時) (
レス) id: f1df5da7f6 (このIDを非表示/違反報告)
ノン - 話し方がニノすぎて好きです！可愛い（笑） (2018年9月4日 15時) (レス) id: 855a3aecb8 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 雪白姫さん» マイペースすぎる更新でかなりおまたせしてしまっているのにそう言っていただけてとても嬉しいです！今回、更新に加えて移行しましたのでこれからもよろしくお願いします。 (2018年7月27日 20時) (レス) id: f1df5da7f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪白姫(プロフ) - おんぷさんのこのお話本当に大好きなので更新されて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！！ (2018年6月10日 19時) (レス) id: fe25c51ee1 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - ももニャンさん» 続きおまたせして申し訳ありません(･∀･；)本当にマイペースすぎる更新ですが楽しんでもらえるように頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2018年2月9日 21時) (レス) id: f1df5da7f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おんぷ♪
| 作成日時：2016年10月8日 23時
