彼女の恋は終わりから始まった。 Part.3【名前変換】 (ページ39)

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■Story.139 ページ39

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でも、暗闇のトンネルから抜け出せなくなってしまったのは。

自分のせいだから誰も責められなくて。

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萌々香「翔、どうしよう。赤点とったら……」

翔「大丈夫だって、一緒に勉強したじゃん。」

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貴方が何を考えているかは相変わらずわからないけど

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和也「おはよ。絶対、テスト負けませんからね。」

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君が考えていることも分からなくなっちゃったよ。

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和也「A?」

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どうして、君はそんなに優しく私の名前を呼ぶの。

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私が傷つけた分、私のことを傷つけてくれればいいのに。

そうしてくれれば、この罪悪感も少しは薄れるのに。

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「よーし、勉強してるな。自分の机の中のものは

ロッカーにしまって名簿順に並び直せ。」

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胸が苦しくて、壊れそうで……

君の綺麗な瞳がもう見れなくなりそうだよ。

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カチカチっというシャーペンの芯を出す音。

誰かが消しゴムを使うと机の揺れる音。

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表の問題が解き終わったのかペラッと裏返される問題用紙の音。

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試験中の時間は小さな音が大きく教室に響く。

自分のこの壊れそうな心臓の音も自分にはよく聞こえていた。

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何におびえているのか、何に緊張しているのか。

ぎゅーっと胸を手で押さえつけてもうるさくて。

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離れた君と私の席は二人の関係をきちんと示しているようだった。

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