二 借金? ページ2
途方に暮れて歩いていると、気づけば高層マンションの前に立っていた。
「今日入居予定の西原A様ですね?」
「は」
いきなり声を掛けられてあんぐりと口を開ける。
「いや、なんの事?」
「お話は伺っております、どうぞ中へ」
何だこの展開。私が一体何をしたというのだ。というかこんなマンション家賃払えない。
知らないとこにいて小さくなってて高級マンションの家賃で借金背負う元高2。この心境を説明せよ。
回答:無理
訳が分からぬまま部屋まで通される。天井が高く、ミニ二階付き。前の私では絶対に住めない。
一応異世界に飛んだと仮定しよう。
さて考えろ五教科全て平均女。実技はずば抜けだがもはや役に立つまい。
「ああ、こうなるなら塾かテコンドー選ぶとき塾にしておくんだった……」
「今から塾を手配しておきましょうか?」
「いやもう遅……え?」
誰。誰。あんた誰。目の前にはニッコリ笑っているメイド服を着たどことなく顔に特徴が無い女がたっていた。
「申し遅れました。山田と申します。貴方を担当するメイドです。」
「分かりました西原Aですとりあえず状況説明っ!」
一息で言う。はあはあ息切れした。
「簡単に申しますと、A様は前の世界の生命と引き換えにこの生活を選んだのです」
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