グリモワール50 ページ7
会場に着いたものの…
う「チケット売り切れだなんて…どうしよう、ライブ始まっちゃうよ…」
私は何か良い案がないかな?と辺りを見渡す
『あっ!!!うさぎちゃんあれに乗ろう!』
そう言って、観覧車を指さした
う「あっ…!」
先程まで曇っていた顔とは違い表情が明るくなった
ライブが始まる前に…と急いで私達は観覧車へ乗り込んだ
・
・
・
〜♪
音楽が聴こえ始める
『ライブ…始まったみたいだね』
う「うん」
ステージの方に視線を向けてみると星野が辺りをキョロキョロ見渡していた。
そして、うさぎちゃんのブローチが反射した光に反応してこちらを見上げていた。
もちろん私も星野と目が合った…多分
私はなんだか恥ずかしくて目を逸らしてしまった
う「へへへっ!特等席じゃなーい!」
なんてはしゃぐうさぎちゃん
『まるで…星野がこっちを見てるみたいね』
なんて言ってみる
〜♪
星野の歌声は…まるで私達に全てを語ってくれてる様で星野の気持ちが伝わってくる
そんな気がした。
歌う星野は、普段の星野の何倍もかっこよくて
私はつい
『すき…』
その二文字をこぼしてしまう
う「…え?」
私の言葉が聞こえたらしく驚いていたうさぎちゃん
『ぁっ!べ、別にそういう好きじゃなくてね!?』
私は必死に弁解の言葉を並べた。
すると下から沢山の悲鳴が聞こえてきた
『なに!?』
ステージの方に目をやると星野が苦しそうにしてどこかへと向かうのが見えた。
もしかして…
『うさぎちゃん降りよう!』
星野はうさぎちゃんに会いに来ているのでは…?
と思い私はうさぎちゃんを連れて、宛もなく走り出した。
そして…辿り着いた先には星野がいた
『星野!』
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作者名:笑井Cirno | 作成日時:2020年5月9日 3時