43話 ページ48
次の日、私は1年後輩の七海建人とたまたま一緒の任務になった。
彼は呪術師にならずに、一般企業に勤めていたが、何かをきっかけに呪術師の道へ戻ってきた。
私はそのきっかけを知らないけれど、真面目で人情深い彼のことだ。きっと、彼なりのやりがいを見つけたんだろうと思っていた。
「なんか、七海と会うの久しぶりだね。」
七「そうですね。正直、Aさんと一緒だと荷が重いです。」
「え、私ってそんなに頼りない…?ちょっとショック。」
七「いえ、少なくとも五条さんより尊敬してます。私が言いたいのは別のことです。」
「???」
七「Aさんって鈍感ですよね、ほんと。」
七海が言う、仕事以外で荷が重いとはどういう意味かは、いまいちわからない。
七「まあ、私が口出しすることじゃないですけど、独占欲の強い人に好かれるのも大変ですね。」
「…。」
ああ、今までの私だったら、気づかなかったであろう言葉に察しが付くようになってきた。おそらく七海が言う、"独占欲の強い人"というのは、悟のことだろう。
「あのさ、七海。」
七「はい。」
「その…それは悟のこと?」
七「さあ、どうでしょう。私はそういう話に興味ないので。」
「えぇ…」
七「でも、少し驚きました。Aさんって全く五条さんの好意に気づいてないと思ってましたけど、やっと気づいたんですか?」
「そんな、目に見えてわかるほど好かれてるかな私。」
七「高専時代からですよ。それも気づいてないんですか?」
「えぇ…」
次から次へと、悟が私のことを好きという事実が明らかになってきて、何とも言えない気持ちになる。しかも、高専時代一緒だった後輩に言われると、疑う余地もなくなってくる。
「でも、私って好かれる要素あるかな〜。ただの平凡なアラサー女じゃない?」
七「アラサーになったとしても、関係ないんじゃないですか?それに、Aさんほどきれいな人、そうそういないですよ。」
「七海、照れるようなことサラッと言わないで。心臓に悪い。いや、素直に嬉しいけども。」
七「どっかの誰かさんみたいに、調子に乗らなければいくらでも言いますよ。」
「それ絶対、悟のことじゃん。」
私は、久しぶりに会えた後輩と他愛もない話ができて嬉しかった。
そして、徐々に高専関係者と話をするうちに、自分の中で五条悟に対する感情が大きくなっていくのが分かった。
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ししゃも(プロフ) - 米毎さん» オレンジジュースどうぞおおお!!!面白いコメントありがとうございます!笑 更新頑張りますね!! (2020年11月18日 23時) (レス) id: 8991fe48ac (このIDを非表示/違反報告)
米毎 - うォォォォォォォォ!!!!可愛い可愛い!夢主ちゃんが可愛すぎる!カーッ!!宴だ!オレンジジュース持ってきてください!本当に面白いです!続きが楽しみすぎます!更新待ってます! (2020年11月16日 20時) (レス) id: 2a7a7ec279 (このIDを非表示/違反報告)
ししゃも(プロフ) - 桜餅ちゃんさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえてすごく嬉しいです!!更新頑張りますね(^^) (2020年11月10日 0時) (レス) id: 8991fe48ac (このIDを非表示/違反報告)
桜餅ちゃん - 夢主ちゃんめっちゃ可愛い!!五条先生推しからしたら本当神作品です!更新頑張って下さい! (2020年11月9日 18時) (レス) id: bb817d3613 (このIDを非表示/違反報告)
ししゃも(プロフ) - りりりのりーさん» こんにちは!本当ですか!?!ありがとうございます!。°(°´∀`°)°。めちゃくちゃ嬉しいです…更新頑張りますね! (2020年10月30日 20時) (レス) id: eb51039bf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ししゃも | 作成日時:2020年10月28日 19時