呪術高専1年の副担任

番外編　ハッピーハロウィン　その1 ページ21

虎「神喰先生！トリック・オア・トリート！」



釘「トリック・オア・トリート！」



伏「……トリック・オア・トリート」




廊下で1年生の3人組が、トリック・オア・トリートというハロウィンお決まりの言葉を言って、お菓子をねだってきた。恵は、虎杖くんと野薔薇に無理やり言えとでも言われたのだろうか。目が死んでいる。




「そっか〜今日ハロウィンだもんね。ちょっと待ってね。」





私は慣れた手つきで、術式を発動させ、3人分のお菓子を作り出した。





「はい。ハッピーハロウィン。」




虎「先生すげえな！何でも作れんじゃん！」




「何でもってわけじゃないよ。私自身が作りたいものの味と、ある程度の材料を分かってなきゃ作れない。」





そう。私の術式は食べ物も作り出せるが、それが全部うまくいくわけではない。




昔、自分で食べてみたいと思った有名店のスイーツを真似して作ってみたら、クッッッッソまずかった。何日かお腹を壊して、ろくに動けなくて、悟に馬鹿にされた。





釘「でも、それで料理が作れるなら、家事なんてする必要もないわね。」




「うーん、まあそうなんだけど…人間としての最低限の生活はしないとね。それしなくなったら私ダメ人間になる。」




釘「そうかしら。私なら、なんでも術式でやるわね。」




伏「うまい。さすがですね。」




「ふふん、恵もっと褒めてもいいんだよ。」





こういう反応をしてくれるなら、可愛い生徒たちのために術式を使ってもいいかなと思う。




4人で話していると、





五「おやおや、美味しそうなもの食べてるね。」




伏「五条先生。」




虎「五条先生も神喰先生に作ってもらったら？うまいよこれ。」




五「Aってば、僕にはなかなか作ってくれないんだよね〜何でだろう。」




釘「嫌われてんじゃない？」




「悟は必要ないもん。子どもじゃあるまいし。」




五「え〜僕もAの手作り菓子欲しいな〜。」




「あげない。」




五「欲しいな〜。」




「あげない。」




五「じゃあ、いたずらだね。」




「は？」







すると、悟は突然、私に猫耳のカチューシャを無理やり付けた。

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