両目さがし

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「まさか。。。な？」

もし美緒が言っていたことは本当で、２人が叫んでしまったとしたら。。。
でも、まだ確信はない。

本当にいなくなってしまったかは、いまの段階では分からない。
とりあえず眠ろうと考えた奏太はベッドに横になる。



明日だ。明日は夏休み前の最終日。
もし、こなかったら。。。そんな事は考えたくはないが、その時は３人で話し合うしかない。






HRの始まり。
先生は下を向いたまま、話を切り出した。

「早坂 美緒 と 夏野 藍 が行方不明になったそうだ。。。
昨日、遊びに行ったきり帰ってきていないらしい。

。。。驚くのは分かるが、ともかく。
昨日２人について、何か知ってるやつがいたら教えて欲しい。」



「やっぱり、あの時。。。」

そう口を開いたのは海外で、今にも泣きだしそうな声だった。
健太は海外の肩に手を置いて静かに言う。

「いや、あんなのは美緒の作り話だろ。そこまで考えるなよ。」


何故だか分からないが、俺にはその言葉に違和感を感じた。
知らぬ間に俺は ガタンッ と大きな音をたてて、席を立ち健太に不安をぶつけてしまっていた。



「作り話なわけないだろ！！２人が行方不明だぞ！？
時間も日にちも同じくだなんて、ある分けないだろ！！！

俺たちのせいなんだよ！！面白半分で始めるから！！
もう、２人は帰って来なくなってしまったんだよ！なのに！！
まだ、作り話だ って言ってられるのかよ！！」



一通り叫んで、教室で注目を浴びてしまった。
一呼吸ついて健太に謝る。

「俺こそごめん。無神経な事言ってしまった。」




俺は早足で教室から出た。

違う。きっと、健太は俺にも海外にも自分を攻めてほしくなかったのだ。
だから、大丈夫だって 心配するな って意味で言ってくれたはずなのに。。。

なんだよこれ。
俺がただただ悪いやつじゃんか。

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