65 ページ17
夢主side
正一兄さん!
私は目の前で優しく微笑む正一兄さんに手を伸ばした
___ダメだよ。ほら、戻りな
困ったように笑う正一兄さんに近寄ると正一兄さんは私が近づいた分離れて行く
なら、なら正一兄さんも一緒に!
____A、こうやっていつも我慢させてごめんね、でもあの子達を任せられるのはAしかいないの…よろしくね
お母さん!そんな事を言わないで!お母さんと正一兄さん達も来てくれれば…
____いいかい?A、どんなに相手より力が劣っていても心は負けてはいけない。その場で冷静に考えるんだ心さえ負けなければ必ず突破口は開く
どう言う事!?
「わっ!Aさん!大丈夫ですか?」
『なほちゃん…大丈夫だよ』
今のは何だったんだろう…なほちゃんが居るってことはここは蝶屋敷なんだろうけど…
『はぁ、はぁ…』
背中が冷や汗でぐっしょりだ…額に手を当てて大きく深呼吸をする
気絶する前はあった体にかかる負荷が無いことに気がついて心の中でガッツポーズをする
「あの……本当に大丈夫ですか?」
心配そうに顔を覗き込んできたなほちゃんを安心させるように頭をポンポンと叩く
なほちゃんは分かりやすく顔を輝かせて嬉しい匂いを部屋に充満させた
体制を変えようと体を横に捻ると脇腹がズキンと痛んで思わず顔をしかめる
『呼吸を意識して痛みを和らげる…』
呼吸を意識して痛みを和らげると少しは楽になった
「チョコあげます」
なほちゃんがくれたチョコを笑顔で受け取り頬張ると廊下からアオイさんの足音が聞こえてきた
「起きました?」
『はい!だいぶ楽…ッ』
アオイさんに手を振ろうと腕を上げた所で腕を激痛が襲う
「無理しないで下さい!ただでさえ、体に負荷がかかりっぱなしだったのに…血鬼術が解けるのにしのぶ様の薬を使っても2日かかったんですから…」
『本当に頭が下がります…え?2日?私は何日寝て…』
「今日で4日目ですから安静にして下さい!」
4日、4日も鍛練できなかった…
分かりやすく落ち込む私をなほちゃんがあんぱんもあげますと慰めてくれた
『ありがとう…ん、美味しい』
甘さがちょうどいい…少し甘い気もしないではないけど
『本当にありがとうございます』
「気にしないで下さい、私なんかは実践ではなんの使い物にもならない役たたずですので!」
自虐気味に言うその言葉は私では無くアオイさん本人に向けられた言葉のような気がした
22人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲代 - 52話のえんぎがいいの縁起が演技になってますよ! (2020年3月7日 1時) (レス) id: 0c0956e6c5 (このIDを非表示/違反報告)
フミヤ,mstr-d - イカ星人さん» だいたい私の好きなジャンルをピンポイントで当ててくるイカちゃんは女神だと思ってるよ 更新ガンバー!!(会話はいつもの方でするから別にこれコメ返しなくていいよ!) (2020年1月20日 16時) (レス) id: 019144140d (このIDを非表示/違反報告)
イカ星人 - フミヤ,mstr-dさん» フミちゃぁぁぁぁんんん!!知ってたの!そう!知ってたの。あ、どうもありがとう!!素晴らしい文才なんて……そんなものは私にはない!!フミちゃんが応援してくれたので更新スピードが1.5倍上がります(多分) (2020年1月18日 7時) (レス) id: b3eceac4b8 (このIDを非表示/違反報告)
フミヤ,mstr-d - いかちゃあぁぁん!!!!鬼滅しってたのおおおぉぉぉ!?!? あっうぽつです。私です。フミヤです。今回も素晴らしい文才ですねありがとうございます。これからも応援してます (2020年1月18日 0時) (レス) id: 019144140d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:イカ星人 | 作成日時:2020年1月7日 15時