12#個性が強い ページ43
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グルッペンさんの家は、何というか、彼が住むに相応しいと思わざるを得ないような豪邸だった。
講堂よりは少しばかり狭いだろうが、平屋ではなくこの村でも珍しい二階建てで、立派な門構えである。
そのせいで入るのに少し躊躇してしまったが、ショッピさんがいとも容易く踏み入ってしまうので慌ててついていく。
やがて彼がノックした部屋から、どうぞ、とあの低音が聞こえてきた。
部屋にはグルッペンさんの他に三人いた。
一人はオスマンさんで、あとの二人は名前を知らない男性だった。
「やぁ、昨日はよく眠れたかな」
『はい、お陰様で。とても快く歓迎してくださる方ばかりで、有難いです』
「それはよかった」
当たり障りない会話を交わしたのち、グルッペンさんは背後を振り返りながら言った。
「紹介しよう。まずはもう知っていると思うが、こいつがオスマン」
「昨日ぶりですね、よろしく」
『はい、よろしくお願いします』
「それから、こっちがひとらんらんに、ロボロだ」
名を呼ばれた彼らは、一歩進み出て頭を下げた。
「ひとらんらん、です」
バッテン印のマスクを着けた男性。
「ロボロですー」
男性にしては小柄で、何より顔の前に布をぶら下げた男性。
二人は自身の名前だけを簡潔に言い置いて、すぐに下がってしまった。
私が自己紹介を終えるのを見計らって、グルッペンさんが苦笑を洩らす。
「あー、すまんが、この二人は王都の言葉が分からん」
『あ……そうでしたか。それは失礼しました』
「いや、いい。君のことは予め説明してある。ちなみにうちで王都の言葉を話せるのは、俺とショッピ、オスマン、それから昨日付き添いにもつけたトントン。それにエーミールという男と、あともう一人は鬱先生という奴で」
――昨日、部屋に一緒に居たんだが。
そう付け加えられたので思い浮かべたが……はて、どっちのことだろう。確か、あと二人居た気がするが。
「村のことは、こいつらも含めて"代表"の男たちで決めている。君とも何かしら接点があるかもしれないから、名前だけでも覚えておいてくれたら助かる」
『はい、かしこまりました』
「それから、まぁ自分で言うのも何だが――」
『……？』
グルッペンさんは、くつくつと喉の奥で笑った。
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感情末期 - コメント失礼しますー!巡回いってきます!!大好きです!!いってきます! (2021年10月5日 22時) (
レス) id: c7b86b77aa (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます。頑張って組み込んだコメディ部分、ウケたようで嬉しいです(笑) 応援ありがとうございます。 (2020年5月21日 2時) (レス) id: f8221d30c6 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - コメント失礼します！ふにんきのところ笑っいました。更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月21日 0時) (レス) id: a5a3967b27 (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 櫻華さん» コメントありがとうございます。これからもご満足いただける作品になるよう頑張ります！このご時世なので、櫻華さんも重々ご自愛くださいね。 (2020年5月20日 22時) (レス) id: f8221d30c6 (このIDを非表示/違反報告)
櫻華(プロフ) - 初コメ失礼します！リアリティのあるお話で、とてもハマりました！お身体に気をつけて、これからも更新頑張ってください！ (2020年5月20日 16時) (レス) id: e0d01a51ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江之子
| 作成日時：2020年4月24日 1時
