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中は、一際空気がひんやりとしていた。
あの亀裂をくぐった瞬間に、ぶるりと寒気がしたほどだ。竜たちは比較的涼しい環境を好むのだろうか。
しばらく細い道が続き、誰しもが口を閉じたまま歩く。
やがて行く先に、青のような紫のような、不思議な色合いの光が見えた。何だろう、と眺めながら歩いていった先、私たちは息を呑む。
『……すごい』
声が抑えられなかった。しかし、それを咎める者も居なかった。
その光景が、あまりにも幻想的で、非現実的だったから。
細い道が終わり、前世でいうドームのような半円型の広い空間が、青白く光を放っている。
光源は壁、床、それから天井に至るまで、それそのものだった。
「……
グルッペンさんが、小さく言った。
冷蝋石。おそらく、そこらじゅうにある青く光っている石がそうだ。この石の放つ光のおかげで、外界とは離されているはずのこの広い空間が、ランプなくとも見渡せる。
――そして、ついに。
『……』
――竜、まじで居た、すっげぇー……。
私たちが現れた入り口付近とは一番遠く、ドームの奥のほうに固まるようにして、ざっと二十ほどの大きな生き物が鎮座していた。
先程まで眠っていたのだろうか、リラックスした体勢で寝そべってはいるものの、視線はしかとこちらを確認している。
体躯の大きさはまちまちだったが、一番小さいかと思われる竜でさえ、私たち人間とは比べ物にならない。
これが、竜。もしこれが敵に回ったら……私たちに勝ち目、あるの？
思い至ってしまった考えに、ぶるり、身を震わす。
しかし彼らは、その淡い色合いのしなやかな体躯を僅かにくねらせたのみで、それ以上の動きは見せなかった。
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感情末期 - コメント失礼しますー!巡回いってきます!!大好きです!!いってきます! (2021年10月5日 22時) (
レス) id: c7b86b77aa (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます。頑張って組み込んだコメディ部分、ウケたようで嬉しいです(笑) 応援ありがとうございます。 (2020年5月21日 2時) (レス) id: f8221d30c6 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - コメント失礼します！ふにんきのところ笑っいました。更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月21日 0時) (レス) id: a5a3967b27 (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 櫻華さん» コメントありがとうございます。これからもご満足いただける作品になるよう頑張ります！このご時世なので、櫻華さんも重々ご自愛くださいね。 (2020年5月20日 22時) (レス) id: f8221d30c6 (このIDを非表示/違反報告)
櫻華(プロフ) - 初コメ失礼します！リアリティのあるお話で、とてもハマりました！お身体に気をつけて、これからも更新頑張ってください！ (2020年5月20日 16時) (レス) id: e0d01a51ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江之子
| 作成日時：2020年4月24日 1時
