4#女の園へ、訪問者 ページ10
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「鬱！ お前何故ここに！」
「やぁハンナちゃん、ご無沙汰ぁ」
噂をすれば何とやら、ご存知"我々だ！"ギルドのメンバー、鬱先生である。
"フィリアス"ホームのドアを堂々と開け放ち、女の園へと躊躇いなく足を踏み入れた彼。
あーあー、よりにもよってこんなタイミングで。
とそうお思いかもしれないが、ここで我らがギルドマスター、アリサの様子を見てみよう。
先程まで矛先を向けていた当事者が現れたのだから、きっとタダでは済まない筈――
「なんだ鬱じゃん、ラッキー」
ところがどっこい、彼女はそう呟くと、大人しく椅子に腰かけてだんまりを決め込んだのである。
しかも、ワクワクを隠そうともしない満面の笑顔で。この態度の理由はすぐに分かるだろうが。
「挨拶などいらない、どうしてここにいるんだと聞いてるんだ」
「えぇ？ 暇やから遊びに来たんやけど……それ以外に理由が必要？」
「ふざけるなっ、出て行け！」
アリサの代わりというように彼に食ってかかるのはハンナだ。
姉妹喧嘩でも見せないような鬼の形相で、ツカツカ大股で鬱先生に歩み寄る。
対する鬱先生はそんな彼女を宥めるように、まぁまぁ、なんてヘラヘラ笑って煙をふかすのだ。
そんな二人を見て、ギルド内のメンバー達は野次を飛ばし始める。
「あ、鬱先生だー」
「ほんとだ、またナンパしに来たのー？」
「わー無能だー」
「無能先生だぁ」
「ちょっと待って君らまでそんな辛辣やったっけ！？」
ぶっと吹き出して目を丸くする鬱先生に、彼女らはさらにケラケラと笑う。
ライバルではあれど同業者。しかも真向いにホームが建っているとなれば、交流がない訳がない。
彼らがこうやって軽い態度で接するのは、意外にも日常的なことであった。
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江之子(プロフ) - チトセさん» コメントありがとうございます。私も、いつまで経っても魔法の世界が好きなんですよねぇ。是非とも一緒に楽しんでください！ (2020年4月2日 23時) (
レス) id: 7dbb78881f (このIDを非表示/違反報告)
チトセ(プロフ) - もちろん待ってました！この設定が好きだったので、更新ない間もこの世界を歩くことを妄想したり…。帰ってきて嬉しいです！ (2020年4月1日 11時) (レス) id: e1c495790d (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - さよさん» コメントありがとうございます。何度もとは嬉しい…。期待に沿えるよう精進します！ (2020年3月25日 22時) (レス) id: 7dbb78881f (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 。。。さん» コメントありがとうございます。旧作から来ていただけたようで、何年もお待たせして恐縮ですが、また気長にお付き合いください！ (2020年3月25日 22時) (レス) id: 7dbb78881f (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - 旧作何度も読み返すくらい好きだったので、新設を作ってくださってとても嬉しいです…！！これからの更新とても楽しみにしています。 (2020年3月25日 11時) (レス) id: 6370bc6004 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江之子
| 作成日時：2020年3月24日 21時
