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「お前なぁゾム――」
「シャオちゃん何をそんな怒ってんの」
「ひとらん聞いてや今な！」
と、ゾムに抗議するシャオロンの声に気付いてか、ひとらんらんが声をかけた。
事の顛末をうんうん頷きながら聞いてはいるが、それでゾムを咎めようとかそういうつもりはないらしい。
しかし話の流れでゾムに視線を向けた彼は、当然その隣に居る彼女に気付いた。
目一杯かっ開いた目ん玉が、マスクの下であんぐりと開けられた口まで連想させる。
尚もぶつくさ言うシャオロンをその場に置いて、彼はAの元へ走り寄った。
「君、店員さん――じゃなくて、Aさん」
『はい。こんにちは、ひとらんらんさん。店以外で会うのは初めてですね』
「ひとらん知り合いなん？」
「う、うん……え、君もしかして」
『んふ、じゃあ改めて。"フィリアス"メンバーの、Aです』
「……そうだったんだ」
店番をしているときは外している、"フィリアス"所属を示す腕輪を見せながらAは言う。
それを認識してしばし驚愕の色を滲ませ、やがてひとらんらんはマスクをずらした。
「言ってくれれば良かったのに」
『まぁ、何となく……そういう話にならなかったから』
私は知ってましたよ、という話をすれば、彼は小さく苦笑した。
傍らでは、会話に耳を傾けていたゾムが不思議そうな表情を浮かべている。さながら、どういう関係？ と聞きたそうだ。
「あぁ、彼女、俺の行きつけの魔石屋の店員さんなんだ」
「え、自分魔石屋なん？」
『自営だから大したもんじゃないけどね。ひとらんらんさんはお得意様』
「ほぉん、それでこんな調石上手いんか」
ようやく合点がいった、とゾムはしきりに頷いていた。
そこで、結局二人に置いてけぼりを喰らった状態のシャオロンが、何だ何だと寄ってくる。
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江之子(プロフ) - チトセさん» コメントありがとうございます。私も、いつまで経っても魔法の世界が好きなんですよねぇ。是非とも一緒に楽しんでください！ (2020年4月2日 23時) (
レス) id: 7dbb78881f (このIDを非表示/違反報告)
チトセ(プロフ) - もちろん待ってました！この設定が好きだったので、更新ない間もこの世界を歩くことを妄想したり…。帰ってきて嬉しいです！ (2020年4月1日 11時) (レス) id: e1c495790d (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - さよさん» コメントありがとうございます。何度もとは嬉しい…。期待に沿えるよう精進します！ (2020年3月25日 22時) (レス) id: 7dbb78881f (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 。。。さん» コメントありがとうございます。旧作から来ていただけたようで、何年もお待たせして恐縮ですが、また気長にお付き合いください！ (2020年3月25日 22時) (レス) id: 7dbb78881f (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - 旧作何度も読み返すくらい好きだったので、新設を作ってくださってとても嬉しいです…！！これからの更新とても楽しみにしています。 (2020年3月25日 11時) (レス) id: 6370bc6004 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江之子
| 作成日時：2020年3月24日 21時
