＊近づく足音＊ ページ9
＊
「夜遅くにすまないね」
声をかけられたメイドは気にしないでくださいと頭を下げる。
ピエロを彷彿とさせるメイクを施した男と容姿端麗なメイド。
どちらも意味は違えど人の視線を集める。
けれど、二人はいま密室にいた。
誰にも盗み聞きされないよう細心の注意を払っている。
メイドは詳細に今日のことを男に報告する。
「一つだけ気になることが……」
メイドの話はリンガの買いすぎやチンピラに絡まれるなど、気になることはあったが予定通りであった。
何も問題がないと踏んでいた男はメイドの言葉に片眉を上げる。
「なーぁにがあったのかーぁな」
やけに間伸びした話し方をする男ーーロズワールは、メイドであるレムの言葉を待つ。
Aと共に行動するようレムに指示したのはロズワールだ。
レムならAを守れるためである。
「視線を感じました。たぶんAちゃんも気づいています。殺意が混じっていたので」
とても強い殺意。
自分に向けられたものではないが、視線を感じた瞬間レムはAを背中に隠していた。
それほどのもの。
視線の持ち主を探したが、レムが突き止めることはできなかった。
相手は相当な手練れある。
偵察も殺しも普通の人間とはちがう。
レムもロズワールから詳しく聞いているわけではない。
Aの命が狙われているため彼女を守ること。
それだけだ。
「Aちゃんを狙っている輩で間違いないと思います」
「同意見だーぁね。同じようなことがあったらすぐわーぁたしに報告するようにねぇ。あとあんまーぁり後追いはしないことだーぁよ」
「かしこまりました、ロズワール様」
レムが負けるとはロズワールも思っていないが、犯人について未だによくわかっていない。
監査官候補の殺害。
A・デドリーの殺害予告。
誰が犠牲になっても可笑しくはない状況だ。
信用できるマーコスに、今回のことを伝えようとロズワールは決める。
彼ならユリウスにも上手く伝えられる。
足音は確実に近づいている。
それでもロズワールは焦っていなかった。
姿を見せた瞬間、息の根を止めればいいだけなのだから。
レムが部屋を出ていくのを見届け、ロズワールは窓に近づく。
彼が思い浮かべているのはA・デドリーなのか、はたまた別の誰かなのか。
それはロズワールにしかわからないことである。
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零(プロフ) - 更新楽しみにしてます (2月22日 11時) (
レス) @page30 id: 679f50534d (このIDを非表示/違反報告)
綴(プロフ) - あられさん» コメントありがとうございます！サ終してしまいましたが、周りにプレイしている人はいなかったので同じ気持ちの日がいて嬉しいです。リクエストもありがとうございます！時間はかかってしまうかもしれませんが、必ず書かせていただきますのでよろしくお願いいたします！ (6月30日 19時) (レス) id: 4f48ae530b (このIDを非表示/違反報告)
あられ - 更新ありがとうございます！ 私もリゼロスは好きなキャラの色んなイラストを見ることができて嬉しかったので、サ終すごい悲しかったです。またリゼロを楽しめるゲームが出るといいですね。 番外編ですがラインハルトとの絡みが見たいです！ゆっくり待ってます！ (6月25日 1時) (レス) @page21 id: f37c856724 (このIDを非表示/違反報告)
綴(プロフ) - あられさん» コメントありがとうございます！更新を喜んでいただけて私も嬉しいです。誤字報告ありがとうございます。気づかなかったので本当にありがたいです。これからもよろしくお願い致します！ (2022年11月12日 23時) (レス) id: 8d067758b7 (このIDを非表示/違反報告)
あられ - 好きなリゼロ小説なので更新されていてとても嬉しいです！17ページですが団長が待ちくたびれているが街くたびれているになっています。これからも応援してます！ (2022年11月12日 20時) (レス) @page17 id: ac6762bdac (このIDを非表示/違反報告)
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