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ep.8 ページ10

私の混乱など露知らず、リヴァイ兵長の指示で訓練が開始された。

私も遅れないようついていく。

普段学校の体育の時間でしか体を動かさない私がこの訓練についていけるのか不安でしかなかったが、思っていた以上に体が軽く、持久力もあった。

そういえば着替えたとき、かなり体が絞られていたのを思い出した。

どうやらこの世界の私はそうとう鍛えていたらしい。

まあ、巨人の居る世界で調査兵団の団員、尚且つ人類最強と謳われるリヴァイ兵長率いる班の中にいるのであれば当然なのかもしれない。

そのおかげでみんなに遅れをとることもなく、無事に訓練を終えることができた。






「はあ〜、今日も疲れたわぁ…」



昼食時。

食堂のテーブルにぐったりと体を倒して心底疲れたと訴えているのは、同室の彼女−−ラーラ・アスマンだ。

昼食を取るためエレンと食堂に向かっていると、待ってくれていたらしい彼女に呼び止められた。

ペトラさん達はまだやることがあると言って、私たちをさきに食堂へ送り出してくれた。



「エミリは相変わらず涼しい顔しちゃって。ほんと体力馬鹿」


「体力馬鹿って…」


「だってそうじゃない。あのリヴァイ班の訓練後でも平気な顔しちゃってさ」


「俺も今日は疲れました…」



ラーラの言葉に目の前に座っているエレンも同意する。

確かに、普段の私ならあんなハードな運動後はもう立ち上がれないはずなのに、今は疲れたというよりすっきりしたという感じだった。



「私は楽しかったけど」



思っていることを正直に言ってみた。

すると二人は信じられないといった表情でこちらを見た。

ラーラにいたっては「うげっ…」とまで言ってくれた。

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作者名: | 作成日時:2019年2月7日 17時

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