ep.20 ページ22
ハンジがエルヴィンと話してた頃、リヴァイはエミリを探していた。
だが、一向に見当たらなかった。
今日は決められた訓練も掃除もないので各々で行動しているが。
完全にすれ違い続けていた。
探すのを諦め、自室で書類を片付けていたリヴァイ。
すると、ハンジが尋ねてきた。
「リヴァイ。ちょっといいかい?」
ドアを開けるとハンジは神妙な面持ちで立っていた。
何も言わずハンジを部屋に入れる。
リヴァイがドアを閉めてハンジの前に移動しても、ハンジは軽く俯いたままだった。
その間もリヴァイは何も言わない。
ハンジが口を開くのを待っていた。
しばらく俯いていたハンジは、意を決したようにバッと顔を上げて言った。
「今回の壁外調査からエミリを外してくれ!」
そんなハンジにリヴァイは静かに問うた。
「なぜ」
「…確証はないけど、今のエミリは別人なんじゃないかと思うんだ。そんな彼女を巨人がうじゃうじゃいる壁外に連れていったら確実に死ぬ。それを避けたい」
「・・・」
何の反応もしめさないリヴァイにハンジは頼み込む。
「頼むよリヴァイ!この通り!」
頭を下げるハンジ。
リヴァイはハンジの頭を見下ろしていた。
そして口を開いく。
「ダメだ」
「なんで…!」
「確証は無いんだろう?もしお前の勘違いだったら、あいつを壁外に連れていかないことで多くの兵士が死ぬかもしれないからな」
「それは…」
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作者名:勾 | 作成日時:2019年2月7日 17時