ep.16 ページ18
エミリと別れたリヴァイとハンジが向かった先はリヴァイの部屋だった。
「で?お前の相談事ってのはなんだ?」
リヴァイはハンジを部屋の中へ招き、本題に入った。
だが、ハンジは浮かない顔のまま黙っている。
「おい。聞いてんのか」
「え?ああ、ごめん。なに?」
「だから、お前の話は何かと聞いている」
やっと本題に移るかと思いきや、ハンジはこう言った。
「ああ!そのことね。今日はいいや!また今度にするよ」
「ああ゛?」
「じゃあね!おやすみ、リヴァイ!」
逃げるように去っていったハンジ。
(なんなんだあいつは)
今日はイラつくことばかりだ。
主な原因はあいつだ。
午前の訓練時はいたのに、昼から姿を見せなかったエミリ。
エレンに聞いても、食事を取った後から見ていないと言っていた。
いつもならハンジに捕まっていても遅刻することは無いあいつが、遅れるどころかサボりやがった。
もしかしたら来れない理由でもあるんじゃないか。
訓練時も少し様子が違うように見えたしな。
体調でも悪くて、どっかで倒れてんのかもしれねぇ。
そう思って探し回ったが見つからねぇし、部屋に戻ったのかもと思って行ってみたが同室の女も戻ってきていないと言った。
これは本格的にやばいんじゃねぇかと思った時、あいつは現れやがった。
俺にぶつかって、怪我は無いかと聞いてきやがった。
怪我があんのはてめぇの方じゃねぇのか?
そう思ってあいつを見た。
見た限りではそれを見受けられなかったが、半日姿を見せなった理由が何かあるはずだ。
直接聞くため顔を上げさせたら、あいつは怯えていた。
(…そうだ)
あの怯えようはなんだ。
(どうも引っかかる)
明日、聞いてみる必要があるな。
隠すようなら吐くまで調教してやる。
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作者名:勾 | 作成日時:2019年2月7日 17時