私得な短編集[あんスタ]リクエスト募集中！！！ (ページ39)

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遊木真. 変な熱ページ39

私「っくし！」

真「Aちゃん、大丈夫？」

私「大丈夫大丈夫…昨日からちょっと風邪気味でさ～…」

真「無理しないでね？」

私「うん、ありがと～」

それにしても、調子悪いな。
喉も痛いし…ちょっと頭がんがんするかも。

私「っ…」

一瞬視界が歪んで、前に倒れそうになる…

と、

真「Aちゃん！？」

私を真くんが支えてくれた。

寄りかかるような形になってなんだか恥ずかしい。
真くんも顔を赤くして頬をかいている。

真「大丈夫…じゃないよね？保健室行こ？」

私「し、心配しないで？」

真「無理しないでいいから！ほら、おぶってあげるし…」

しばらく問答が続いたが、なぜか真くんが全然折れてくれない。
いつもと違う剣幕に押され、私はついにうなずいてしまった。

私「お、重くない？大丈夫？」

真「平気平気！」

そう言う真くんはちょっと額に汗を浮かべている。

…あぁ、ダイエットしよ。

皆もそうだけど、真くん華奢だしなぁ…
ちょっと背が低いだけの同年代の子をおぶるのって大変だよね…

そんなことを思ってる間にもまた頭痛がやってきて

頭を真くんの肩に預けてしまう。

真「なっ…！？」

私「あぁ、大丈夫だよ、ごめんね」

真「いやその…本当に無理しないで」

照れくさそうに、それでも前を見つめる横顔は
なんだかいつもよりかっこよくて、頼もしくて
少し、ドキッとしてしまう。

真「着いた…なんでこういう時に限っていないんだ佐賀美先生」

私「ありがとね、真くん」

真「熱測った方がいいよね？えーっと、体温計体温計…」

私は自分の右手を額に当ててみるが、よく分からない。

私「真くん」

真「どうしたの？…っ///」

体温計を探す真くんを呼び止め、彼の額に左手を当てる。
うん、無いかな。

真「そ、そんな方法で分かる訳ないよね！？もう！」

私「なんで怒ってるの？ってか、顔赤くない？熱あるんじゃない？」

真「…だれの」

私「え？」

真「誰のせいだと思ってるの？」

私「えぇっ？えーっと？」

なぜかこちらにやってくる真くん。
後ずさりしていると、足がベッドに当たってそのまま座ってしまう。

真くんは私の腕をそっと掴むと

私「…っ！？///」

軽く、キスをした。

真「…じゃ、そこで寝てて。安静にしてね、A」

唇にまだ残る感覚と、呼び捨てにされた名前。

顔の火照りが取れないけど、きっと別の熱だと思う。