私得な短編集[あんスタ]リクエスト募集中！！！ (ページ31)

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羽風薫. 本気なんだけどページ31

私「なんでずっとついて来るんですか？」

薫「言ってるでしょ？Aちゃんのそばにいたいんだって」

私「口説いても何も出ませんよ」

薫「君のそばにいることに意味があるんだから
それ以上は求めないよ」

私「レッスンしたらどうですか？」

薫「Aちゃんが見てくれるの？」

私「…」

薫「なんで黙ってるの？」

私「忙しいんです、私も」

薫「そっかそっかあ、じゃあやーらない」

私「…まだついて来る気ですか？」

薫「当たり前じゃん」

私「…だあぁっ！」

こうなったら、逃げる！
私は思い切り、地面を蹴って走り出した。

私「…ふぅ、まけたかな」

薫「見ーつけた」

私「ギャアアア」

薫「駄目じゃない、逃げたら…ほら、通せんぼ♪」

こ…これって、壁ドン？

私「他の女の子にもこんなことしてるんですか」

薫「君だけに決まってるでしょ？もう君しか見えないんだ」

私「え、ちょ、薫先輩…」

顎に手を添えられ、顔をゆっくりと近づけられる。
待って待って待って！

ドンッ

私「見損ないましたよ！最低！！」

私は渾身の力を込めて先輩を突き飛ばし、逃げ出した。

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放課後

薫「Aちゃん」

私「うげ」

薫「探したよ…絶対避けてたよね、俺のこと」

私「だって…」

薫「確かにあんな無理矢理なことしたのは悪いけど…」

私「それだけじゃ無いですよ。何人ああやって口説いたんですか？
最低ですよ、だって…」

薫「だから、君だけだって言ってるだろ！」

私「それも嘘なんでしょ？皆に言ってるんですよね？」

薫「確かに俺の日頃の行いが悪いけどさ…本当に、本当なんだって
どうやったら信じてもらえるの？」

私「…真剣に、素直に言ってくださいよ」

薫「…Aちゃん」

私「…はい」

薫「君のことが、好きです」

薫先輩の顔が凄く赤い。こんな表情見たことない…

薫「…っ、本気で好きな子の前だと、うまくいかないな」

私「ありがとう」

薫「え？」

私「素直に言ってくれて、ありがとうございます。私も好きです」

薫「…俺なんかが、好きな訳？ほんとに？」

私「ほんとです」

薫「そっか、ありがとうAちゃん」

私「他の女の子を口説くのはやめてくださいね？」

薫「う…」

私「何か困ることでも？」

薫「いや、君さえいれば大丈夫！」

そう言って笑う薫先輩。素直な笑顔が眩しかった。

十六夜桜様、リクありがとうございます！