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刀剣が12振り ページ15

宏太郎side









『主様、全て綺麗に食べてくださって、本当にありがとうございます…!』









宏太郎「こっちこそ、美味い飯ありがとな?」









『!えへへ、昨日も思ったのですが、





ありがとうなんて言われたの、



実は主様が本当に久しぶりなんです…//』









久しぶり…?









あぁ、そうか、そうだった。







ここはブラック本丸。









傷だらけな刀剣が、


心を痛めた刀剣が、


たくさんいるんだ…









宏太郎「俺は、何してんだ…」









自分が生きたいからって、離れに逃げてきて…









昨日から笑顔を向けてくれてるAだって、






目の前にいる加州清光や、大和守安定、







燭台切光忠、歌仙兼定だって…









傷だらけじゃねぇか…









宏太郎「…なぁ、皆。





手入れ…させてくれねぇか?」









俺がやらなきゃ誰がやる。









こいつらを救えるのは…





俺だけだろ。









『…て、手入れ…ですか?』









宏太郎「あぁ。



一振の時より、皆でいる時の方が良いだろ?








…A、お前に1番世話になってる。






先に手入れしていいか?」









『ぁ…あの、私…』









まだ怖がってるか…?




少し触れて、落ち着かせた方が良いだろうか…









宏太郎「ほら、大丈夫……ッッ!!」









Aに触れようとした瞬間、






首に冷たいものが当たった。









清光「俺の妹に触んないでよ…!!」









『清光兄様…!



刀を納めてください…!!







主様、首から、血が…』









はぁ、最初殺気が少なかったのは、

Aがいたおかげか…









宏太郎「こんなの、お前らが感じた痛みとは









比べもんになんねぇだろ。」









少しづつ、本当にミリ単位で良いから。









俺は、お前らを傷つけないから…









このダメ審神者に、心を開いて欲しい。









宏太郎「そうだな、妹が先だと心配か。








じゃあ、加州清光。





お前から手入れさせてくれ。」









清光「は…?」









.

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作者名:じゃがいもの妖精 | 作成日時:2021年2月5日 23時

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