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「うわー…やだねぇ」


ガラスが割れるような大きい音と怒鳴り合う声が店内に響いて、持っていたビールジョッキをテーブルに置いた。


「酔っ払い同士の喧嘩かな?まだ月曜なのに、よくやるね…」

「…とか言って、月曜から飲みに来てる私達もよくやるわって感じだけどねっ」

「言えてるっ、ふははっ」


仕事帰りに一緒に飲みに来た同僚達が笑い合っているのを横目に、さっきから聞こえてくる声を知っている気がして立ち上がる。

初めて連れてこられたこの居酒屋は、どっちかというと女子向けというよりも仕事帰りのサラリーマンで賑わうようなお店だった。


「…え、ちょっとA?どこ行くの?」


喧嘩をしていたのはどうやらスーツを着た男性二人で、店員さんが必死に止めようとしている所に近づいて顔を確認する。


「北山先輩っ!?」


まさかとは思ったけど、やっぱり…。

そう驚きながら声を掛けると、私の方を向いた北山先輩がとろんとした目で「まーたおまえかよ…」と呟く。

怪訝な顔をする店員さんに「知り合いなんです」と断って先輩を椅子に座らせた。


「…今日も飲み過ぎてたみたいだね。常連さん同士だし、まあよくあることだから。お姉さん、連れて帰れる?今タクシー呼ぶから」

「え?今日も、って…」

「気をつけてね」


奥から出て来た店長さんらしき人はそう言うと無事を確認するみたいに先輩の肩をぽんぽん、と軽く叩いてまた忙しそうにしながら行ってしまった。

先に帰る旨を同僚に話すと、ここの常連らしい同僚は「大変だねぇ」とまるでよくあることみたいにすぐに事情を飲み込んでくれた。


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EM(プロフ) - mgさん» そうだったんですね、嬉しすぎます…!励みになります、ありがとうございます。 (2021年9月19日 2時) (レス) id: 3db90ced5d (このIDを非表示/違反報告)
mg(プロフ) - 私が初めて登録した、お気に入り作者さんはEMさんなんです。また新作を読む事ができて、うれしいです! (2021年9月5日 20時) (レス) id: 4c5f83450d (このIDを非表示/違反報告)
EM(プロフ) - mgさん» またmgさんに読んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます! (2021年9月5日 3時) (レス) id: 3db90ced5d (このIDを非表示/違反報告)
mg(プロフ) - 新作、嬉しいです。これから、とっても楽しみです。がんばってください! (2021年9月4日 5時) (レス) id: 4c5f83450d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:EM | 作成日時:2021年9月3日 20時

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