Flamingo -2- (ページ34)

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「もう本当に凛の寝起きの悪さは酷いからっ」

「…イビキもすげーしな」
「なっ、寝起きだったらミツが一番悪いでしょ」

「それは間違いなくミツが一番だね」
「っるせー！お前も凛も人のこと言えねーわっ」

ビールからワインになり、初対面だったミツと太輔もなんとなく打ち解けた雰囲気になって、昔の話をしたり、他愛もない話をしながら笑った。

太輔が私の肩に額を乗せて笑って、そのまま寄り掛かってくる。

グラスが空いているのに気がつき、太輔の耳元に口を近づけて「何か飲む？」と訊いた。

「…お前らって、付き合ってんの？」

突然ミツがそう言って、正面を向くと真っ直ぐに私の目を見る視線が鋭くて、思わず目を逸らした。

「付き合ってないよ。…まだね。」

唐突にそんなことを言うから、横を向いて太輔の顔を見ると悪戯っぽく笑う。

「…ふーん。やることはやってんだ」

ミツがそう言うと太輔を睨むように一瞥して、ふっと笑ってからグラスに残るワインを飲み干した。

「ミツ！」

凛が制するようにそう言うと「じょーだんだって」と答えて、ミツは手を挙げると大きい声で店員を呼ぶ。

「…やること、やってみる？」

私の肩に手を置いて、首を傾げながら言う太輔に「しっ、しないよ！」って怒ったけど、やたらと可愛く言うからつい吹き出してしまった。

ミツの視線を感じるけど、もう顔は見ない。

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