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「えっ、そうなんですか?」
先週に引き続いて、藤ヶ谷さんがお店に来た。
「うん。Aちゃんと友達だって言うからびっくりしちゃった」
藤ヶ谷さんは凛と同じ大学出身で、凛の事を知っているらしい。
「凛もここで働いてたんですよ」
「そうなんだってね。Aちゃんも高校生の頃からでしょ?」
「はい。いつのまにかこんなに歳取っちゃいました」
「…ちょっとそれ俺に喧嘩売ってる?」
ムッとした表情をしてみせてから、ふにゃりとした笑顔になる。
藤ヶ谷さんは学年でいうと二つ上だった。
やっぱり歳上だなぁ、と思うような大人らしさがあるのに、それでいて物腰が柔らかくて話しやすい。
「また今度飲み会で凛ちゃんに会うから、Aちゃんのこと色々聞いちゃおっと」
「…っやめてくださいよ」
そんな風に笑って話しながら、藤ヶ谷さんに新しい仕事を沢山教えて貰った。
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作者名:EM | 作成日時:2016年8月16日 2時