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「いいから、触らないで。座ってて?」
藤ヶ谷さんが割れた照明器具の硝子片を片付けながら、椅子に座って氷を手に当てている私に言う。
棚に仕舞われているグラスや食器は無事だったけれど、もう少し長く揺れていたら棚の扉が開いて、割れてしまっていたかもしれない。
硝子を片付けて、スツールに腰を下ろした藤ヶ谷さんが携帯を見ながら言った。
「…電車止まっちゃってるみたいだね。大きい地震だったし、しばらく動かないかも」
「今日のシフトに入ってる子達に、連絡しますね」
今日は高校生のアルバイトの子達が来る予定だったけれど、この状況で来させる訳にはいかなかった。
「俺がしとくから。Aちゃんはしばらく氷で冷やしてないと。火傷は最初に冷やすのが一番肝心なんだから。ね?わかった?」
はい、と小さく言うと藤ヶ谷さんは子供にするみたいに私の頭を撫でた。
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作者名:EM | 作成日時:2016年8月16日 2時