【ベイブレードバースト 】狂ってしまった時計 the 2nd day【短編集】

1時…素朴な疑問だった ページ1

傷付いたものは綺麗だ。

そう感じたのは偶然小鳥が血を流していた時。

鮮やかな羽に紅い華を飾っている様に思った。

そんな風に何かを綺麗だと思える様になった
のはAのお陰だろうなぁ。

強さだけを求めていた俺に"客観的美しさ"を
教えてくれた。

そして最近は"内面的美しさ"も教えてくれている。

"内面的美しさ"、それはA自身だ。

Aはその"内面的美しさ"で"外面的美しさ"を
教えてくれる。

簡単に言えばA自身を見ていればそれが
教われるってこと。

だってAはそのどちらも兼ね備えているから。

それで最近考えたことがある。

綺麗じゃ無いものでも血を流したりして傷が
付けばとても綺麗に見える。

なら…元々が綺麗だったらどう見えるんだろう？

素朴な疑問だった。


多分この疑問がキッカケで現在誰も居ない廊下
を歩いているんだろうな。

手にはカッターナイフ、目的は傷を付けること。

いや、もっと綺麗にすること。

もうAの部屋はすぐそこにある。

どれくらい綺麗に…美しくなるのかな、と
考えながら歩いているからか足が軽い。

フッと顔を緩めた時にはもう目の前には扉があった。

そして俺の腕はそれが義務かの様にノックをする。

コンコンと小耳の良い音が廊下に響いた数秒後
扉は開かれた。

A「こんな真夜中に誰が何の用だよ…。」

目を擦りながら隙間から顔を出すA。

その動作も綺麗だな、なんて思った。

「おはようA。」

A「…用件。」

そういえばAの寝起きの機嫌は最悪だったなぁと思い出す。

「あのさ、Aって綺麗だよね。」

A「…閉めるね。」

どうでも良い話だと感じたからかドアノブに手を掛けるA。

「待ってよ。」

それでも尚話をして扉を閉めるのを阻止する。

A「…そんな重要？」

「俺さAを綺麗にしてあげたいんだ。」

不機嫌そうにはぁ？と声を漏らすA。

それに反比例している俺はもう上機嫌だ。

そしてその瞬間俺の中で何かが切れた。

「だからさぁ。」

俺は体重を前にかけてAを押し倒した。

A「は、フ…リー？」

「俺がもっと綺麗にしてあげる。」



カッターナイフを思い切り振り上げた。



______________________________________

ども、作者です。

いやー最近ヤンデレ書いてなかったからか
メチャクチャ変になった…。

てか一発目からこれって…ねぇ？←

2時…心を蝕んでいく→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す